Tyrese&Black-TY - "Alter Ego"

ぎりぎりのTyreseを、君はどれだけ聴きこんだ?


先日、Open Invitationを書いた後、やっとこの作品と向き合う気になった。
このAlter Egoの失敗で二度と作品を発表できないと思ってたから、新作を発表できるという事実は素直に賞賛できる。どれだけどん底に落ち込んでも、そこから再び浮かび上がってこれる。Tyreseがそれだけの男ならば、この問題作にも突き詰めるべき観点があるのかもしれない。まるでR.を作った後に浮かび上がってきたR Kellyを見ているよう。けど、Open Invitationのfeat. R Kellyの曲はそこまで良くないんだけど(汗

個人的には初期の傑作、中期の傑作、後期の傑作をとことん紹介できれば、他の作品にネガティブ言うくらいならスルーしたい気持ちは大きい。けど、皆がパスする問題作こそ正面から取り上げるのは本サイトのスタンス。こちらの方が大事なラインだけどAlter Egoは辛い。この作品を正面から100回以上聴いた人って、この世にいるのだろうか?Hip-Hopとの二枚組にしたかったのは珍しいけど、とりたて問題もない。

Black-TYという名前にしたのが問題なのだ
なぜ別の名前をつける?なぜ同じ名前で発表できない?R&BとHip-Hopの違いは理由にならないよ。そんなに君のEgoは分裂してる?とはアルバム製作中から思ってた。というよりも、世界中のR&Bファンが思ってただろう。このスタンスに一歩引く人と逆に興味が出る人がいるならば、自分は間違いなく後者。だからこのAlter Egoは期待してました。ジャケは文句ないしね。けど、この作品を聴いて、久しぶりにゲンナリした。想像以上に酷い。ただ、彼が酷いというよりも、周囲が酷いんじゃないかと思ってた。

周囲がいい子であることを強制しちゃいけない
野球の斎藤佑樹だろうが、ゴルフの石川遼だろうが当然の世界。石川遼の思った以上に早い結婚話に「もったいない」と思う男性は今の若い男の基準とずれているからバブル脳ということで、無視すればいい(笑。真に根が深いのは「遼君はいい子ねぇ」と言っているオバサマ達だと思う。無理やり枠に押し込めるような態度は、善意の分だけ酷くなる。基本的に若い頃はアホで当然なのが男なんだから、適度に馬鹿をやらせるべきであって、「いい子ねぇ、いい子ねぇ」と呪文のように言い続ける母親が一番おぞましい。Tyreseがいつからそういう期待を背負っていたのか分からないけど、この世界は純粋にパスしたい。

R KellyのR.も本人にとってもギリギリだし、誰が見ても問題作。けど、僕はあれだけ共有してたから、あの頃の音楽雑誌の全てのレビューに不満だった。「今は、ひとことも説明できない。けど、この作品こそが聴きこむべきであって、いつか時期が満ちたらこの作品の価値を言葉にしてみせる」と決めていた。そう思わないと踏み込めない世界があるし、そう思わないで踏み込むと自分も抜けれなくなる。そういう作品ってこの世にある。

このAlter Egoに対してここまで決めている男の子は、この世にいるのだろうか?


最初にアルバムを2枚全部流して感じたのは、

Tyreseが一番訴えたい事ってこの2枚目の最後の曲なんだよね
シンプルに言えばこれだけで、これが全てだと思う。けど、2006年はスルーしてしまった。今回改めて聴きこんで再び凹んだ。この曲の歌詞を探して、ひとつひとつ意味をとれって?こんなヤバイ曲に対して? そもそもOutroのくせに長すぎるんだよ。悪いこと言わないから1分ぐらいにしておけって。この曲聴くぐらいならまだ目玉えぐったHoustonのInterludeの方がマシだろ。。

一枚目もそう。一番いいのは最後の曲で、こちらもタイトルはBetter than sexだから。
このタイトルつける時点でちょっと危ない。いや、別にSEXが一番といいたいのじゃなくて、Sexと比較して語る視点が問題。問題というよりも貧困というべきか。だから両Diskの最後の曲だけ抜き出して2曲で連続リピートすべきなんだろうね。それは分かっているんだけど、それはさすがにパスしてた。。

とりあえず今、書けるところまでは書きました。2006年の発売当初から積もりに積もっていたから、まずは現状を書くことにしました(笑

この作品を発表してから5年。その期間でTyreseはどれだけ成長したの?
その成長を実感できる曲が新作に無かったと思っている自分は、根本的に間違ってる?とりあえず、何かを言おうとする前に、この作品を聴き込むべきなのだろう。

Deepでぶっ飛んでイカれた作品を聴きこむには、地面をはっきりさせること。何があっても揺るがない場所を見つけること。以前に「明日になったら東の空から太陽が昇るよね」と書いたけど、これは若い女性の恋愛Deepであって、この場所では使えない。今まで何をもって地面とすればいいか分からなったけど、この作品が彼が一生のうちに発表する作品の中で一番の問題作なのは誰にとっても明白。そして、この作品の五年後に再び新作を発表できた事は本気で素晴らしいと思っている。その素晴らしさは、絶対にこの作品のどこかににもあるハズ。このラインからなら、前よりも踏み込めると思う。

ということで、改めてAlter Egoを聴きます。
久々に長丁場になりそうだけど、近さに依存するのは若い頃だけでいい。R.、Hear My Dear、InnerVisons、マクナイト処女作。これれら全てに近かったからなぁ。けど、30過ぎたら真逆であってもやり切らなければ。ということで気合を入れたので、そのうち追加UPするのを楽しみ?にしててください(笑


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