R. Kelly - "Love Letter"

繋がる熱さ


アルバム前半曲とこのジャケにフォーカスを当ててしまうと、本作の真の意味が見えなくなる。Happy Peaple以来の傑作なのはコンセスだが、本作には今までには有り得なかった熱さがある。それがずっと分からずにパスしてましたが、前回のUPからR. Kellyの熱さを追っかけていたら、最終的に本作の後半部分にたどり着いた。

01:preludeの次の02:Love Letterが良曲。この曲の存在が期待を持たせる。03:Number One Hitもナイス。ちょっと高音ボイスを使って歌っているのが良い。04:Not Feelin' The Loveもレベルが続く。R. Kellyは手を抜くときはとことん抜くから、この4曲の存在で本作に向けた真面目度が分かる。

前作:Untittledのレベルを2回連続で続ければ流石にファンも去っていくことが分かっているのだろうし、それ位の自己判断は当然ながらしているというべきか。確かに大御所ですよ。けど、良く言えば「R. Kelly調の良曲」で、悪くい言えば「以前の焼き直し」になるから。単純な焼き直しばっかりだったら文句の気持ちからUPするけど、曲は良いんだよね。だから今回はパスだと思っていたのですが。。
基本的には初期・中期・後期でそれぞれ傑作を紹介できれば、他の作品にネガティブ書くぐらいならパスで良いと思っているのだけど

05:Lost In Your Loveから少しずつ変わっていく。06:Just Can't Ge Enoughも少しずつ声が大きくなっていく。いきなり吼えずに段階性を踏むのが上手い。上手いからこそこれだけ歌手生命が続いているのだから、改めて指摘しなくても当然の話なんだけどネ。08:Radio Messageからだね。今までの彼に無かったといえるレベルになっているのは。シャウトと呼ぶには明るいけど、確かにパッションは溢れている。真の世界が8曲目からやっと始まるのに、今までは真面目に聴く態度がそこまで続いていなかった。「R. Kellyの熱さを追っかける」という目標を明確にして、やっと気づいたので、その点はすごく反省してます。

09:When A Woman Lovesはオールドテイストな曲で、いつも以上に吼えてるR. Kellyが凄くマッチしてる。ここら辺が作曲能力の高さなんだよねぇ。吼える形に相応しい曲を持ってきて、今までのR. Kelly像との連続性を出してる。曲の最後なんて声だけにして吼えているのにね。それを違和感ゼロにするのが凄い。67年生まれだから今年44歳でこの吼えっぷりか。それも素晴らしい。個人的には革ジャン羽織ったジャケで、一曲目から吼えまくるようなアルバムを希望するけど、そんな極端な振れ方はガキのする事っていうのも、やっと分かってきた。これが大人の見せ方なのね。。10:Love IsもK.Michelleとデュエットして、両者とも吼えてます。ナイス!

11:Just Like Thatから段々吼えなくなって、12:Music Must Be A Ladyは普通のトーンの曲(ってもちろん曲のレベルは凄く良いよ) 13:A Love Letter ChristmasはクリスマスRemixだろうから、実質12曲目が終わりになる。その点でもあくまでも吼えてる部分は中盤に持ってきて、入口と出口を整えてるのが大人だなぁ。15曲目はマイケルに捧げたのかな。幼年時代のAloneという点で、マイケルとR. Kellyは通じる点があったのかもね。

とうことで、本作の良さはAmazonのコメントを見ても一目瞭然だと思うから、わざわざここでアピールしなくても皆さん買っていると思いますが、個人的には中盤の熱さに一番注目してます。アルバムコーナーにChocolate Factoryが「幼年時代のやり直し」と書いた立場で言えば、本作こそは「青年時代のやり直し」になるんじゃないかな。グラサンして売れるためにエロ路線を突っ走って、AALIYAHに手を出して、とまあ確かにやり直したくなる?(その当時の本人はそれなりに楽しんでいたと思うけど)青年時代だったと思うし、あの頃の唯一出せた熱さがRemixなんだから、それだけ彼の熱さは押し込まれてた状態だった。

そんなR. Kellyの理想が8,9曲目で表現されていると思う。確かにこれだけ爽やかに熱さを出して、熱いパッションを女性とやり取りできれば、そりゃ全男性陣の理想だよ。90%の若者はこのレベルの青年時代は過ごせないと思うけど、だからこそ今から聴きこむ価値があるのかもしれない(笑


その上で。。
今までR. Kellyが吼えてたのはYou're Body's Callin'のRemixだけと言ってたけど、実は違います。R. Kellyのアクティブなパッションがシャウトという形で表現されているというならば、 R.のWhat I Feel/Issuesも該当する。(以下に再掲)
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このアルバムの中でも1番ぶっ飛んでるのは"What I Feel/Issues"でしょう。こんなのは歌でも何でも無い。けど内面ってのは最終的には叫びだけになるというのをダイレクトに伝えてくれると思いマス。
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ここまでどん底のシャウトの曲は、これだけR.を聴きこんだ立場であっても、必ず毎回スルーしてた。こんな歌でも無いモノは数回聴けば十分なんだよ。けど、もしかしたら彼の熱さはここまで繋がるのかもしれない。と思って、この曲に切り替えて流し始めたらあまりの歌世界の反転に、聴いてて頭がくらくらしてきた。。けど、R. Kellyの熱さを本当に追っかけるなら、You're Body's Callin'-Remix→What I Feel/Issues→本作の3曲になるのは間違いない。《繋がる熱さ》というのはそういう意味で、この連鎖を辿るのはマジしんどいのだけど、R. Kellyの良い面、悪い面を含めて突き詰めるならそれをすべきなのも、確かじゃないかな。個人的には必要性はわかるが、ちょっと今は保留状態。。

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意を決して、この曲順でDAPに入れて寝る前に聴きこんでました。意外とイケル。やっぱり世の中、飛び込んじゃった方が楽しいね。R.の中でも一番ぶっ飛んでたWhat I Feel/Issuesがすんなり来る。この順番こそが正しいと言わんばかりの曲の連結。ほんと、やってみるとびっくりすると思うよ。You're Body's Callin'-Remix→What I Feel/Issuesの連結も良いし、What I Feel/Issues→Radio Messageの連結も良い。普通に通勤中の列車の中でも聴ける。

今までビビって聴きこんでいなかったWhat I Feel/Issuesもこうやってしかるべき位置において聴いてみると色々と分かった。特に曲の最後にバックに「人々の賞賛の声」を入れたのは、単なるR. Kellyの甘えだね。誰も賞賛しない曲にわざわざ賞賛の声を入れるのは、つまらないお笑い番組のバックに無理やり入れた笑い声よりも酷い気もする。けど、これこそがR. Kellyの甘えで、何度も聴いてると微笑ましくなってしまった。だから女性陣にもお勧めしておきます。「ああ、男って生き物はこうやって甘えを入れてくるんだわ」って実感できて楽しいと思うよ。そういうギリギリの甘えの形が分かると、相手を100%掴めるようになる。Anna's Songだってそうだしね。

一般的にこういう男の反応に対して、逆に女性は激怒するんだけど、するとお互いに激怒だからなぁ。怒りを堪えるんじゃなくて、怒り自体が生じないようにするには相手を理解するしかないんだが、これが難しい。Mavin Gayeの方もAnna's Songを含んだ正しい順番を提案できるように、考えておきます。



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