Vivian Green - "Beautiful" "Vivian" "A Love Story"

《美》を追っかけた果ての結論


本人には悪いけどはっきり言えば、「整形の果ての結論」だと思える。
1stはお洒落でちょっと素朴な雰囲気の良作だったのに、2ndで一気に整形おめめパッチリ&下着姿だったからなぁ。ここまでイッチャう歌手ってなかなかいない。整形を眼の敵にしてるわけじゃないし、「化粧を変えただけ」かもしれない。けど、たとえ化粧だとしても、ここまでのどや顔をジャケに持ってくるなんて。この下着にしか見えない服もさ・・・。いくらアホなR&B男性歌手でも下着一枚のジャケって見たこと無いんですけど・・・

ただ、曲としてはジャケに合ってるんだよね。攻撃性が前面に出てて、一つの方向性を突き詰めているから。1stに比べると作品のレベルは落ちてた2ndだからこの3rdも全く期待してなかった。だけど、この一気に老けてしまったような姿が、妙に心に引っかかって。作品毎にここまで印象が変わる歌手も珍しい。

裏ジャケもいいんだよね。人生の甘い酸っぱいを噛み分けたような笑顔が心地よく・・・
だから3作目も聴くことにした。タイトルでかつ一曲目の"Beautiful"が気になったから。そしたら文句なしの傑作だった。Vivian自身が歌手人生をかけて追い求めた軌跡とその果てがこの曲に全て込められていると思う。100回リピートする価値がある。若い頃に《美》に拘った女性は泣く事間違いないと思います。整形までいかなくても、化粧でもファッションでも必要ラインを大幅にオーバーしてた人は、R&Bに興味なくてもこの曲のSoulに浸れると思うよ。

この3作の軌跡をもって、「女性のStupid」という方向性において、トニブラに継ぐ位置づけになったVivian。トニブラのそのまんまStupidに浸った人は、このBeautifulの良さがが分かると思う。同じレベルまで来てます。純粋に素晴らしい。

この3作で表現されている彼女の軌跡を追体験すれば、《美》の真の意味まで辿りつくかもしれない。

まだ100回リピートを1セット目だけど、彼女の一連の作品はそこまでの射程があると思う。

だから1,2作目を一気に紹介します。3作目はまた今度で。


■1st:"A Love Story"

1:Wishful Thingからナイス。この声の良さ。はしゃぎすぎる程もなく、キャピ声でもなく、ちょっとざらついた感じがいい。曲としてもオープニングに相応しい。2:24 Hour Blueこそが彼女の志向性を伝えてる。ネオ・ソウルの女性陣はエリカ・バドゥをパスして、Jill Scottが神棚なのであまりコメントできませんが、Adriana EvansGreniqueのデビュー作と比較できるのは間違いない。

デビュー作でこのタイトルか、と思うのが4:What Is Love?です。ポッと出て売れた新人とは違う。いい曲なんだよね。本人の歌い方もあってる。もちろんWhat Is Loveという志向性ならば大御所最後の恋愛歌の方が上だけど、デビュー作でこのタイトルでこのレベルの曲を持ってくるのは素晴らしいと思ってます。5:Musicもいいんだよね。悲しげなピアノから始る構成もいいし、サビに向かってどんどん重くなる方向性が素晴らしい。この低いレベルはAdrianaやGreniqueには無かった。Deep系でもやっていけるレベルだね。

6:Emotional Rollercoasterもいいんだよね。last night I cried toss&turnって、R&Bのtoss&turnはトニーズの歌以来、ずっと体位入れ替えだと思ってました。。タイトルがいいね。エモーショナル・ローラーコースター。まるで大人の遊園地にある乗り物みたいだ。不倫や略奪愛も含めて大人がしてる恋愛の何%は「大人の遊園地」なのかもね。中高校時代の「先輩、好きです」とは全く違う。とか書いてると「失楽園」の親戚みたいになってくるけど(汗、なんかこの曲を聴いてるとそんな気分になる。Vivianもそこまで見据えているからこそ、このタイトルの曲を作れるのだろう。

7:Final Hourの良さ。この声の重さ。この曲が、本作の中で一番重くて、そして深い。Final Hourというタイトルの通りだね。8:No Sittin' By the PhoneはピアノのタッチがJazzっぽい良曲。9:Affectedは個人的にはパスだけど、いい曲だと思います。女性の強さが前面に出てる気がする。

10:fanaticってのも確かにネオ・ソウルなタイトルだね。好みが分かれる曲だと思う。11:Ain't Nothing But Loveは傑作。この寛ぎ感が素晴らしい。バックの男の声がいい味だしてます。こういう曲のバックに呼ばれるって男冥利に尽きるね。12:Be Good to Youもお薦め。13:Completeも良さが持続してる。

ネオ・ソウルのこれまでの作品を踏まえつつ、彼女なりの方向性もあって、とにかく良曲が多い。中古といわず新品でもいける。点数つけたら90点オーバーは間違い無い。赤や緑はその中でもピックアップする曲です。

けど、デビュー当初に取り上げなかったのは、彼女の真の方向性が見えなかったから。良曲が多いのが逆に器用にも思えて、ケチつける点が無さ過ぎてなんか逆に躊躇してました。だから2作目をもって判断しようと思ってたら、このジャケだからなぁ。



■2nd:"Vivian"

1:Wish We Could Goはイケイケな押し気が心地よい曲。
ネオ・ソウルをかなぐり捨ててPOPSの第一線を狙う視線。ビヨンセばりの「女の野望」を感じさせる曲は、ハマル時は結構ハマル(笑
「美人じゃなくても歌が上手くて性格が良ければ・・・」なんてラインを全く無視して、「今の時代は殆ど見た目で決まるんだ」と言わんばかりのジャケと曲。確かにやるんだったら、ここまでやるべきだ。それについては完全同意。

けど、このレースつきのブラ?には、ここまでやるべきなのか謎。整形と同じようにこれはCUP増量?という疑問は横においておいても、レジに出す時、ちょっと恥ずかしいんだよね。アイドルのギリギリ・写真集だってもうちょっとマシなジャケにすると思うのだけど。

2:Madも同じテンションが持続してる。この2曲を聴いて買うのを決めたんだよね。それだけ1stが良かったのもあるし、このジャケとこの2曲の方向性は、これはこれで一つの形になっている。

3:Frustratedも方向性としては分かる。4:Damnは曲としてはレベルが下がると思うけど、アルバムの性格としては一貫してる。5:Selfishがなぁ、相手を非難しているフェーズなんだけど、このジャケを見てるとまず本人のSelfishについて考えるべきな気もする。ここら辺から合わなくなるんだよね。

けど、7:I Like It (But I Don't Need It)で良くなってる。女性だけでなく男性も聴きこめる窓口の広さ。こういう雰囲気こそが本当の終わりの曲であって、「あんたがいなくても、私の人生は十分に光り輝いているわ」という声が聞こえてくるような明るさが心地よい。

8:Sweet Memory(Beautifully Young)も良曲です。高音部分をみても、歌手としての能力は高いです。1stもそうだけど、殆どの曲を自作してる。売り方さえ間違えなければAlicia Keysみたいになってたのかな? 本人が間違ったのか、レーベルが間違ったのか、そこら辺が謎だけど、この両極端な1stと2ndを聴いていると、『Alicia Keysを大人っぽくした感じ』を最初から狙っていれば良かった気もしてくる。「それが出来たら苦労しないんだ」と言われれば納得するんだけど、そもそもチャレンジした?とは聞きたい。

9:Gotta Go Gotta Leaveは自作な雰囲気が出てる。ここら辺から一歩引いた雰囲気になってくる。そして10:Perfect Decisionこそが本サイトが強力PUSHする曲です。重い曲だけどPeferctという名に恥じないレベルになっている。この曲で歌われている想いこそが「完全なる解決」。サビでのRAPも心地よい。ただ、11:All About Usでまたアルバム前半のトーンに戻るんだよなぁ。曲順が間違っているのか、彼女の実人生を反映しているのか謎だけど、聴く立場としては辛いね。

12:Sweet Thingが、あんまりSweetじゃないんだよね。だからアルバムとして前作を越してないのだと思う。このSweetはリズム的にも切迫感がありすぎて、なんか変だ。傑作曲を1.5倍速で聴いてるような気分。13:Outroは十分に良い締め方なんだけどね。Hidden Truckは良い曲ですね。

前作のネオ・ソウルのイメージを横に置けば、本作は良作だと思う。POPSの第一線を狙って、80%は達成しているんじゃないかな。本サイトとしてはこのアルバムを一緒に聴いた後、「よしっ今からこのジャケと同じ下着を買いに行くか」と言ってしまうアホ男を応援してます(笑 相手が何か言っても「彼女のSoulに浸るには、まず格好からだよ」と説得する勇気。普通にネオ・ソウルの道を歩けばいいのに、本作で大きな勝負をかけてきたVivianのSoulを汲み取るためには、男性陣もこれ位の勝負はすべきだと、なんとなく思う。





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