性別を超越する力強さ

MaryJ.Blige - "Stronger with Each Tear"


最初の一曲目Tonightの一分半で分かる。全身を超して細胞レベルで歓喜する。これがメアリーなのだ。これがマイライフなのだ。マイライフ2は三回聴いて諦めた。ロンドンセッションまで合わなくて激落ち込んでた。。。日本の男性の中では一番マイライフを聴き込んだと自負してる。その立場で断言したい。マイライフを継ぐのはこの作品です。

誰よりも恋愛ど真ん中を歌っているのに、聴き込むとある地点から性別を超越する。この感覚だけはトニブラもアンジーもマライアもない。メアリーだけのonly1。それにしても02:the Oneがイマイチなんだよな。売れ線を狙ってそれなりの成果になると思うけど、一曲目との差はでかい。

ジャケも変えた日本盤でなくもともとを買って良かった。このジャケはイマイチだが、このふてぶてしさも感じる顔こそがメアリーのリアル。本質は外見じゃない。


どん底にダイブする。
まるで飛び込み競技のように回転決めて最後は綺麗に水面を切り裂いて。このバックコーラスとメアリーの声の組み合わせ。時代を作った。今回はちょっとアメフトチックなバックコーラス。チアリーダーじゃない。女性がガチでプロテクターつけてアメフトしそうな勢いのファットなバックコーラス。マイライフは現在進行形でバックコーラスが従う歩みだった。本作では最初から女王として登場。アメフトが言い過ぎならアマゾネス。ここはメアリーの王国。女性の王国のハズなのに、性別を超越する。とことん女として歌っているのにね。


マイライフ2とロンドンセッションはパスで。続きは週末で。
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03:Said And Doneは期待を裏切らない。バックコーラスの重ね方。これがマイライフに近い。04:Good Love(feat. T.I.)は良い。勢いや攻め気が全開。けど、05:I Feel Goodの方が個人的には上。メアリーの最初の声の入り方から今まで無い構成というか感触というか。マイライフ以降でこのタイトルを歌うときは柔かく歌ってた。このタイトルでここまで力強く歌うのは初めてだと思う。色をつけるとインフレをおこすぐらい曲がそろっているので絞っていきますが。

06:I Amが良い。シンプルなタイトルの方が良い曲になるタイプだと思ってる。07:Each Tearはタイトルのわりに幸せな風景が浮かんでくるのが不思議というか。個人的には朝の寝起きに聴けるレベル。終わりと決めた次の朝に一番相応しいかもね。08:I Love U (Yes I Du)もテンションが持続してる。力強さがUPしているのも素晴らしい。この中盤に固め打ちのような曲群が素晴らしい。09:Hood Love (feat. Trey Song)も良い。本作のfeatでは一番気に入ってる。この切なさも感じるバックトラックが良い。悲哀感と強さを両方とも引っ張り出す。男声の出番が遅く、この曲はデュエットでなくfeatだね。
 

10:Kitchenは個人的にはパスかな。悪い曲じゃないのだけど同性向けに感じる。タイトルから余計に。11:In The Morningはメロディーラインもトラックも弱すぎて個人的にはイマイチ。やりたいことは伝わってくるのだが、サビの部分だけはもうちょっと楽器を増やすとか必要な気がします。

12:I Can See In Colorはサザンクラシックなタイプな曲。色の無い世界を歌うほどのメアリーには相応しいのだが、さすがにこれを歌うにはまだ声が追いついてない気がする。こういうタイプの曲を完璧に歌えるK-ciはやはりすごい男なのだと、最後にして思ってしまった。

改めて各国盤のジャケを置いておきます。確かにジャケは改善されてる。個人的にはメアリーのどうしようもない不器用さが好きだったから、元のジャケの方が好きだったりする。人生は覚悟の有無だけが本質であり、器用も不器用もそれに比べれは百分の一ぐらいの価値しかない。

中盤に山場のある作品だが、5-9曲目の中でどれを緑にするか、それは人それぞれだと思う。個人的にはI Amかな。

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盤によって曲順が色々と変わっているので混乱してますが、とりあえず曲名で判断ください。1番目をTonightで初めて、最後をI Can See In Colorで終えるのは不変なんだね。それはすごく納得。いつかメアリーには呼吸の世界まで歌ってほしい。あの情景を本当の傑作に出来る歌手を求めてる。メアリーぐらいのレベルになると嗚咽や叫びを使って呼吸をコントロールしている。無意識で。それを意識化にもってくるのは難しいだろうけど。

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今回、日本のwikipediaを見てた。英語版を上手く訳して情報量が増えたね。

・メアリー独特の憂いや哀しみを帯びた魅力的なアルトボイスから醸し出されるある種危険な香りのする歌唱スタイルが注目された
・メアリーは元恋人の
K-Ciヘイリー英語版との別離後も、ケイス英語版マーク・ミドルトン英語版カール・トーマスなどとの恋仲が報じられていたが
・映画『プレシャス』は、主人公が父親から
性的虐待を受け2度の妊娠をさせられ、さらにHIVにも感染してしまう、といった辛く重いテーマであったため、自身も幼少期に大人から児童性的虐待を受けたことのあるメアリーは曲の依頼を受けるかどうか迷ったが、これを機に自身の過去をも公にし、自身の経験と重ねて曲を書き緊迫感あふれる歌声を披露した
・メアリーは、自身がデビュー間もない駆け出しだった頃の生活について振り返りながら、2012年に死去した
ホイットニー・ヒューストンと同じような末路をいつ迎えてもおかしくないほどのドラッグ依存の生活だったことを告白し、ここに至るまでの歩みが楽なものではなかったと語った

ここら辺の情報がすごく興味深い。個人的には若い頃のメアリーの声に魅力は感じないが、「ある種危険な香り」は納得。幼児期の性的虐待がある種の自己を突き放したような距離感につながっている気がする。ケイスは聞いてたがCarl Thomasもねぇ。レーベルメイト率高い気もする。I Can See In Colorは自分じゃ無理だとよく分かった。
 

MaryJ.Bligeについて最後に言いたいのは、これだけ本サイトで激押ししてもまだ広まってない3作目でのR. Kellyとのデュエット。R. Kellyがあんなことになって余計に今後は同意を得られるのが難しいと思ってるけど、絶対に恋愛に結びつかない男女の友情としてはあの曲が一番だと思ってます。大事なのは恋愛に結びつかないからこそ大事にできるか。以前にこの本に切れたからこそ、この曲はちゃんと広まるべきだと思ってる。

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    コメント
    I Can See In Colorでの歌いぶりは物足りなさを感じていましたが、生での歌っているのを聞くと印象がガラリと変わったので良ければ見てみてください。
    https://youtu.be/U_77oYJRIBs

    それとIn The MorningはToni Braxtonも歌っているのでこちらも。https://youtu.be/NwfzNbyN23c
    • StrayDog
    • 2020/09/22 9:05 PM

    確かにこの映像はすごい。相変わらず歌っているときの表情は誰も真似できないレベル。服装とか私服に近いとも思えるのに、この表情で歌うとそのギャップが良い意味で半端ない。バックコーラス含めてすごく丁寧に収録されているのも好感持てますね。

    おお、トニブラがPulseで歌っているんですね。知らなかったです。。あれ私のpluseには収録されてない。ボーナストラックかな。
    • 若井寛
    • 2020/09/23 9:06 PM

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