Tinashe - "Aquarious"

HITの奥は、月から一番遠い場所


■T-nashe - "Aquarius"
ジャネットジャクソンがジャム&ルイス作のミネアポリスサウンドを、アリーヤがティンバラント作のチキチキ・ビートを、アイドルでありながら堂々と乗りこなしてみせたのと同様、ティナーシェもマイク・ウィル・メイド・イットやボーイ・ワンダによる最新ビートの上で可憐に舞ってみせる


この本のこの紹介文が一番正しい。R&Bの歌姫にも二系統ある。ホイットニーやマライヤといった歌唱力に代表される系統と、ジャネットやアリーヤに代表されるビート系。Tinasheは間違いなくビート系。強力なプロデューサ陣がバックアップ。それはアルバムタイトル曲の01:Aquariusで明確。

 

けど、時代は変わったね。

歌唱力よりも見た目とダンスで押すアイドル寄りの歌手なのに、突き詰めると個性が出てくる。それはJoyrideで一目瞭然。本作もプロデューサーの手の上で踊っているのに、そこで終わらない。

Far Side Of The Moonが一番本人らしさが出ている。本作だけ聴きこんでいたときは分からなかった。Joyride含めて他の作品を聴き込んだあとだと分かる。この歌世界を「月から一番遠い場所」と表現する部分には才能を感じる。R&Bの最高峰は「僕は砂が無くなった砂漠だ」と歌ったCaseだけど、このTinasheの言葉もかなり良い地点にいると思う。突き詰めるほどに売れなかったアイドル時代の情景が浮かんでくる。特に2:37からのブリッジの部分。切なさと痛みがあって、同じ痛みを抱える人を癒してくれる。

 


次にオススメはアルバム最後のWatch Me Workだけど、持ってるのがデラックスエディションだから普通の版に収録されているかは分からない。このタイトルも面白い。ありそうでなかなかないタイプ。もちろんアルバム最初のAquariusは強力。けど、個性が出ているのはFeels Live Vegasとかの曲。HITしてるという理由で聞き始めた人も、ぜひTinashenの奥の世界を味わって欲しいと思う。

 

 

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