Javier - "Left of Center"

《漆黒の欲望》の片鱗


先週、中日(11/4)を休んで東アルプスを縦走してきた。今まで最高峰2600mの奥秩父山塊をなめてたけど、確かにあの重厚感はアルプスの格を感じた。登山中はランダムリピートしているけど、新しい気づきがあったのはFreddie JacksonとJavier。この気づきをもうちょっと温めておこうと思ったけど、コメントもらったから書きます。

 

今となってはJavierの「黒歴史」とでも言うべきか。今年の奇跡の傑作だけでなく1stも3作目も良いので、この2作目だけが駄作。以前に書いた(下記に残しておきます)時は容赦なく書いているけど、正しい場所で正しい音楽を聴くと正しい気づきがある。

 

何が正しい音楽で、何処が正しい場所なのか、それは人によって違うけど、30歳までに両方を明確にできた人は幸せなのだろう。朝4時に起きて、昨日の夜に作って凍った珈琲の残りを温めて、テントをたたんでヘッドランプをして歩き出す。歩いて30分もすれば明るくなって、近くの頂上まで行けばご来光。こういう場所じゃないと気づけない。作品に答えが無い場合は。

 

そう、この作品は駄作だからこそ、この作品だけ追っかけても答えは無い。デビュー当時からJavierに惹かれる男の子は多かったけど、本作の答えを見たことは無い。自身が同じタイプなら正しい音楽だけで正しい答えが出てくる。けど、僕はJavierの真逆。20歳までに一度も「爽やか」といわれたこと無いのだから、そんなのは考えなくても分かる。そうであっても、正しい場所に行けば分かる。

 

「求める態度が増えて、爽やかさがなくなった」

これは全員が完全同意する本作への感想。それを前回は「求めるとはバランスが崩れる」と書いた。そのスタンスは変わらない。じゃあ、この時のJavierはどうすべきだったのか? デビュー作同様に爽やか路線の踏襲? それは違うと思う。確かに僕を含めて皆それを望んでた。あれだけの爽やかさは稀だからこそ、もう一作ぐらい聴きたかった。けど、作品とはあくまでも本人の内面に素直になるべき。

 

この作品のアウトラインが固まったタイミングで、「分かった。お前のやりたい方向性は聴いて分かった。けど、あるべき姿から見れば中途半端な地点で留まっている。このレベルで発表するな」とプロデューサーは指摘すべきだったのだ。もちろん「ダメ出し」だけならアホでもできる。大事なのは彼が紡いだ道の先にある場所。僕がこれだけ拘るのは、言葉で表現することが先の地点の明示になるから。そういう言葉をずっと探して20年。

 

言葉の先を示す音楽こそが傑作

音楽の先を示す言葉 を探すことがHP/Blogを続ける意味

 

「欲望」を濃くすると「どす黒い欲望」になる。初見だとR. Kellyは「どす黒い欲望」を歌っているように思える。彼のSEXの自己破滅感が分からない奴ほど"R."を貶してた。それに心底むかついたのが20の頃。自己のSEXをテリトリーと認識した時点で、奥底では欲望の地点を突き抜けている。けど、これは応用問題。ああいう曲が必要な男の子はBlack Musicのファンでも100人に1人ぐらい。けど、Javierは違う。あくまでも皆の憧れであるべき。

 

《漆黒の欲望》

これが本作の先にある正しい答え。漆黒は欲望を浄化する。普通は純白こそが浄化。だからウエディングドレスは白を基調とする。けど、これは白人の世界観なのかもしれない。ここまでを断言するのはさすがに気が引けるけど、そこまでの射程を感じた。気づいたのはもちろん04:Dance For Me

Javier自身の自信は当時から感じていたし、サビに入る直前のSexyという響きが耳に残る。サビで一番残る単語はDestiny

途中のBabyも良い。だから、Sexy、Baby、Destinyの3軸で歌世界が出来てる。SexyとBabyだけなら何処にでもあるけどDestinyの存在が独自性。

 

言葉が見つかれば聴くべき曲も見つかる。

大事なのは02:Indecent Proposal。残りは曲はこの方向性に同意してくれた人が探してください。その先も探してからUPしようと思ったけど、4thのコメントを見て考えを変えたので。

 


[2010/10/17]

求めるとは、バランスが崩れる事


デビュー作が好き過ぎたから、もちろんこの2作目も発売年(2006)に買いました。けど、違和感を感じて、ずっと紹介できなかった。

[2006年Weekly Comment再掲]
Javierの2ndは聴いてます。やっぱり4:Dance For Meを連続リピートしちゃうんだよね。「最後のダンスを」って雰囲気だからかな。それが13:Remixでこれだけ変わるのもびっくりなんだが。実質最後の12:Lovin' Uは前作の最後の曲と同じレベルだと思う。今の所、感想はこれぐらい。

ぶっちゃけ初めて本作を聴いた時は「魔法が解けた」とさえ思ってしまった。1stで表現した見事過ぎる全方向感が無くなって、単なる普通の作品になってしまった感じで。中・高校時代に憧れだった男の子と、社会に出てからばったり会って、「えっ、こんな風になっちゃったの?」って思う女性の心情に近いかも。本作を聴いたファンの立ち位置は。

端的に言って、女性を求めている感覚が強くなった。それも本サイトが好きな?PrayでもPlayでもRegretでもないから。単に普通に女性を求めてるんだよね。ちなみにP2S2R&BのRはRythmでなくRegretと思ってください。じゃあBは?今すぐに思いつかないので今後考えます(笑

特に1曲目のYou're The One。前作の絶妙さに比べると声はちょっとワルっぽくなった。音もそんな感じ。けど、全く合ってないと思う。今までと違う面を表現をしたかったのかも知れないけど、失敗していると思う。このフェーズなら、もっと本気の恋愛を感じさせる曲にしないと。根本的なスタンスとして、今さらHip-Hopに色気を出さないで欲しかった。

2:Indecent Proposalもそう。indecentなんて単語、初めて見たんですけど・・・声のトーンは1stに近いけど、心情的に違う。1stのジャケのような、すこしはにかみがちの笑顔がない。だから聴いてて幸せにならないし、あんまり聴きこみたくない曲。はっきり言って、アホでCrazyであっても下品じゃない。それがR&Bのラインでしょ。そこは守ってもらわないと・・・。

何を書いてもネガティブコメントの嵐になりそうで、この4年間、ずっとUPできませんでした。けど、今年の9月に富士山に登りに行った時に、たまたま1stを持っていったんですね。(この件は後日書きます) やっぱり秋の富士山に一番会うのは、Javierの1stだよ。高みがあって、全方向からみてプロポーションが素晴らしく、なにより秋の爽やかさがある。

登山道を登りながら、ここ数年、1stまでもあまり聴かなくなったのを反省してました。やはりJavierは本HPにとっても最重要人物の一人です。だから、本作も本気で聴こうと思って一ヶ月。やっと霧が晴れた気がする。


確かに、今まで以上に女性を求めている曲が多い。けど、「求めるとは、バランスが崩れる事」と初めて悟った。今までの人生でバランスが崩れすぎてたから、このシンプルな事実に気づくのに時間がかかってしまった。。バランスが崩れるといっても、Maxwellの1stのような、自分自身のすべてが吹っ飛んでいくような女性との出会いを感じるワケでは無い。本作で表現されているのは、逆さに見ても大恋愛じゃない。けれども、あのJavierでさえバランスが崩れる。それが求めるという行為の真実なんだと、逆に断言できるんじゃないかな。バランスが崩れない求めるなんて、告白する勇気も無いくせに態度は思わせぶりだけな男と同じでしょう。そんなのは確かにパス。必死で求めれば、バランスなんか崩れるに決まってるよ。

恋愛なんて、端から見たら笑いのネタにしかならない事なんだろうね。本人が隠しているつもりでも周囲にはバレバレ。振られたら振られたで、言わなくてもすぐ態度で分かる。他人の目を気にしてたら恋愛なんて出来ないし(あまりに気にしないのも問題だが)、振られようが何だろうが、ちゃんと伝えて初めて一歩だから。そういう基本線から見ると、これぐらいのバランスが崩れることぐらいは当然なのかもしれない。

「次期作がどうなるかも想像つかない。この円を丸ごと大きく出来るの? ホント、マジ? それなら重ねてショックだなぁ」と1stで書いたけど、流石にJavierでもそれは不可能だったんだね。Javierが出来ないなら、誰でも出来ないよ。そう断言できる位に1stは凄かったから。いつもバランスが崩れていた自分としては、ちょと安心したような、複雑な気分。


8:Count On Meは結構お勧めです。いいデュエットだね。9:Once We Startの心情が、イマイチ合わない。10:Cant I Talk to Youは最初に女性に声をかける瞬間を切り取っていて、明るいミドル。いい曲だと思います。1stと比べなければ、それなりにいい作品だと、やっと感じてます。

12:Lovin' Uは何かが足らない。シンプルな曲の中に淡々とした感情が表現されているのは好感が持てるけど、その感情自体が、悲しさを無理やり押し殺している気がする。もっと泣きたい時は泣くべきだ。この曲の足りなさと連動していると感じるのが、この裏ジャケの表情。ショックと驚きと迷いが表現されていて、なぜわざわざこの写真にしたのか分からない。同じく爽やかを司るKenny Lattimoreの1st2ndのジャケを見習って欲しかった。この2ndぐらいの正面俯き顔なら期待大だから。もちろん帽子で隠したいなら、マクナイトのGEMINIもお勧めだから。そんな意味では、両者と比べると何かが足らないジャケです。アルバムタイトルをIの字の場所に書くセンスは素晴らしいと思うが。


求めるという行為における必死さによって、バランスが崩れる
と思っていたけど、あんまり恋愛における必死さを感じる作品ではない。それよりも迷いの方が大きいんじゃないかな。自身の足りない点を無意識的にも気づくから、それを持ってる相手を求めるという形でのバランスの崩れなのかもしれないけど、あの1stを聴きこんだ立場としては、あそこに足りない点を見つけるのはかなり難しい・・・。

目出度く恋愛が上手く行って、相手のとの関係の中でより大きな円ができたとしても、、、、
別れたら、その分だけバランスが壊れて苦しいんだよね。
こんなバランスが崩れた状態を表現しているなら、もっと悲哀感がでるハズだから。そういう意味でも、本サイトでは捉えられない場所にある作品。

ただ、4,8,10曲目は純粋に良いからファンは買う価値があると思うよ。初めて聴く人ならば、1stの方がお勧めかな。別に全員が悲哀感を表現して欲しいとは思ってないから、今回の迷いが彼自身の中で解決されれば、結構ナイスな作品になったと思います。爽やかなバランスの崩れがこの世にあるならば、ぜひとも表現して欲しいと思ってます。

 




コメント
Javierは、1stは聴きこんだけど2ndはあまり・・・という歌手の代名詞に、自分の中ではなってしまってました。そういう人多いんじゃないかなぁ。

LEFT OF CENTERというタイトルが何を意味してるのか(確か雑誌で「僕は左利きだから」ってコメントしてたけど、ジョークなのかどうなのか判断つかなかった)わかりませんが、聴いてるとCENTERを狙って打ったのにLEFTに行っちゃった、という風にしか思えなかったんですよね。あるいは、LEFTを狙ったのがCENTERに行ってしまったのか。いずれにせよ、Dance For MeとLovin'U以外は印象にすら残っていません。僕も霧が晴れることを願って、また聴いてみようかと思います。

蛇足ですが、僕も今夏富士山に登りました。登山中聴いたのはMyronでしたね。Javierは確かに合いそうです。
  • 雨男
  • 2010/10/18 1:11 AM

左が何を意味して、右が何を意味しているのか、そこが根本的に不明なんで、アルバムタイトルにコメントはできませんでした。単に横顔が左向きだけな気も(笑

個人的に本当に言いたいのは、「バランスを保ちながら求めようとするな」なんだけどねw この作品を突き詰めれば、バランスが崩れてしまう根本的な理由が分かるかもしれない?とまでは言いすぎになっちゃうかな。

Mayronってあの処女作? 個人的にはジャケ的に夜向きの作品だと思っていたので、昼の登山には思いつきませんでした。あの作品の聴きこみはかなりあまいので、(アルバムコーナーにも紹介してないし)ちょっと割り込みで、今からまじめに聴きます。

Javierの1stの富士山の似合う度合いはハンパないです♪
  • 若井寛
  • 2010/10/20 9:53 PM

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