歌詞とは何か。詩〜和歌〜俳句

以前に歌を要素分解したけど、歌詞を掘り下げるのは難問だった。

歌詞が良いってさ、その本質は何? とりあえず「詩が良い」で逃げてしまったが、これは同語反復みたいなもの。
 (i) 誰も気づかないほどの単語の組み合わせなのに、一度みるとものすごくしっくりくる
 (ii) とことん個人的な内容がつづられているのにそこに共感してしまう
 (iii) 内容自体が自分(もしくは僕ら)の答えとなっている
 (iV) 体験をメロディーにすることも、詞にすることも、実は達成度としては同じなのかも


今回は二つの出来事が重なったので、7年ぶりにこの先を考えてみたい。

’亢隋a《仲直り桜吹雪の奇跡かな》
     b《大空に星一つあり恋の闇》

∀族痢a《かぎりあれば吹かねど花は散るものを心みじかき春の山かぜ》
            b《年々にわが悲しみは深くして いよいよ華やぐいのちなりけり》

2了譟А圓△錣ぁ,△泙ぁ,瓩泙
      ぬるい にぶい まどい
       くらい ふかい せかい
        あおい あかい ねがい》

このあいだ「カメラを止めるな!」というインディー&大ヒット中の映画を見に行ったら予告編でが流れた。最近は興味の範囲が邦楽にも広がっているけど、歌詞を気に入って曲に興味を持つことは20年に1度ぐらいの頻度。つい先日がaのニュース。aの俳句を見た瞬間にaが浮かんだ。昔から辞世の句の傑作を探しているけど、、一番好きな作品は蒲生氏郷分かる人にはわかる。まさか返歌があったとは・・・。 織田信長が真に認めた武将。信長の一族の女性は全員美人だったというけれど、お市を筆頭に当然利害関係がある相手に嫁がせている。純粋に器量だけを見込んで娘の婿に選んだのが氏郷。利休七哲の筆頭だし、秀吉が一番恐れていたのは家康でなく氏郷というのも凄い。もし蒲生氏郷が長生きしていれば、東北地方の中心は仙台から会津になっただろう。仙台在住だった身としては伊達政宗といいたいところだが、ごめん。最後は蒲生氏郷に行き着いたんだ。

おっと断線。この三つを比較しながら歌詞とは何かについて考えていきたい。
は世武裕子の1/5000という曲らしいが、まだ一曲全部が公開されていない。けど、このサビには度肝を抜かれた。。え、この表現方法って過去にも類似例あるの? 形容詞3つを並べる斬新さ。その組み合わせの妙。才能を感じる。

結局、歌詞とは「単語の組み合わせセンス」「ストーリー」なんだよね。それは言葉を扱うジャンルとしてはすべてに共通なんだと思う。だからこそ俳句の第二芸術論も出てくる。こちらこちらを読むと面白い。ここら辺を基本として掘り下げないと。比較対象を増やすためにbを追加。「あなたと詠む恋の歌 百首」を以前に紹介した位には和歌の方が好きなので、俳句で良いと思うのは滅多に無い。俳句の中でもガツンときたのはb。いつ見つけたのかも記憶の彼方だが、ついついメモしてしまった。今、改めて調べたら中里介山だと分かった。wikipediaに書いてある「女遊びは構わない、それは魂を傷つけぬから。恋はいけない、魂を傷つけるから」って。。言いたいことは分かるけど、全然ちがうじゃん。「魂をさらけ出すからことから逃げるな。とことん傷ついて、そしてとことん吼えろ」じゃないの?

女性の辞世の句ならば問答無用で細川ガラシャ。それも歴史ファンの常識といいたいが、蒲生氏郷と同じ戦国時代&若くして亡くなってるので、岡本かの子をチョイス。岡本太郎のぶっとび度合いは「太陽の塔」を筆頭に日本人の常識だが、母親のかの子の方がもっと凄いと思う。長く生きた女性の句は老いへの感情がでる作品が多いが、そういう一般常識の世界にいないね。

さきほどのリンクで坂口安吾は「形式なんてこだわるな。大事なのは詩魂だ」といっているけど、詩魂って何?
すぐに魂持ち出してにげちゃかんだろ。常識的には魂⇒感情⇒言葉の連鎖だが、たまに魂⇒言葉になる。このモデルってほんと? 「魂が直接出せるのは言葉でなくうめき声や嗚咽だけ」の方がしっくりくる。ただ(i) 誰も気づかないほどの単語の組み合わせなのに、一度みるとものすごくしっくりくる理由は頭で考えた組み合わせじゃないからだとは思ってる。

短すぎるとストーリーが紡げない
その点をもって、第二俳句論は間違ってはいないと思う。日本語は全てに母音が入るから、発音のリズム的に7文字と5文字が座りが良いのは納得。7777だと単調すぎるから、7と5を適度に混ぜる。それだけなんだと思うけどね。ただ、短すぎると状況描写が不完全。ここら辺が(ii) とことん個人的な内容がつづられているのにそこに共感してしまうになる。

そういう意味では気に入った俳句は、ついつい個人的な描写をつけたくなるかも。それが連歌なんだろうけど。

この続きはの曲が全部公開したらで。
すげー期待してます。サビ以外の歌詞がどんな内容になるか。映画の原作となった著者も個人的には注目度急上昇。白山市の出身か。手に取るように名山が見られる地域で育つことの素晴らしさ。白山は二年連続で登っているけど、白山市ってほんと普通の田舎+白山って場所だから。独自の感性ってそいういう場所じゃないと、なかなか育まれないかもね。

 



コメント
色々な視点で思考、分析されてて、プロですね。以前、世武さんが登場するイベントに行ったのですが、凄い才能のある方だと思いました。
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  • 2018/08/21 11:42 PM

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