Calvin Richardson - "Facts of Life:The Soul Of Bobby Womack"

「熱さ」の正統伝承者


サブタイトル:The Soul Of Bobby Womackの通り、全曲がBobby Womackのカバー曲。Soulの偉人の中でも「熱さ」を司るBobby Womack自身の人気は、リスナーよりも歌手の間の方が高い気もする。90’S以降、ソウルフルと形容される男性シンガーは全員、Bobby Womackの曲をカバーしてたから。

Soulの表現方法には何種類もある。Sam CookeはChangeを、Marvin Gayeは性・愛の等身大を、Stevie Wonderは精神性だし、Cartis Mayfieldはあの視線とギターかな。けど、男である限り、やっぱり「熱さ」は大事な項目だと思うんだよね。

けど、この「熱さ」こそが現代においては達成が難しいと思う。情報が増えれば増えるほど、下手な達観ばっかりが増えて、世の中を斜に構えて、「どうせ」とか「結局さ・・・」等の言葉が増える。

熱さを表現しようと思ったら、やっぱりまずその声でしょう。「シャウト」がゼロの熱さは有りえないと思うけど、単に吼えていれば熱さになるとは思わない。ロック系のジャンルって「熱い」のかな? ギターを抱えて吼える点ではBobby Womackに近いけど、反抗が入ると熱さからずれて行くような・・・。「熱さ」はHip-Hopからも遠いし、SlowなR&Bからも遠い。だから、歌手自身にとっても「熱さ」を表現すること自体が難しいと思う。

「熱さ」の対象も難しい。女性に出すと欲望になりやすいし、同性にだすとノリになりやすいし、社会に出すと反抗か説教になりやすい。「熱さ」を純粋な「熱さ」だけで表現できる歌手がBobby Womackであり、それを継いだのがCalvin Richardsonだと思う。その資格は彼の1stの頃からあった。

情熱がベースであること。それをスタイリッシュに抑えれること。
哲章さんのHPを見つけて一番最初に買った作品でもあるし、Calvin Richardsonに対するファン度合いでは日本一を自認しているけれど(笑、あの1st作品をいきなり聴いて、いきなり気に入る人は僅かだと思っているのも事実。僕自身もK-ciをから入って、その物足りなさを感じてたからであって、いきなり聴くと「抑えすぎてる」と思っちゃうだろうね。けど、K-ciの情熱はいつも欲望が入りすぎてたから。情熱自体を煮込みながら、灰汁抜きのように欲望を取り除く作業は、20歳前半でこそトライする価値がある。そんな事がこの世に存在する事自体、あの1stで知ったからなぁ。

2ndも名曲や正しい心構えがあるけれど、曲の粒としては傑作では無いかもね。ファン以外でも摑まえれるのはKeep on Pushin'だけでしょう。3rdで初めて全方向作品を作ったけど、熱さに浸りたい人にはお薦めできない。そんな意味では、ファン以外じゃない人も含めて「熱さ」でがつんと摑まえれるのは本作が始めてだろう。カバー集だから傑作曲を集めているしね。曲の出来ではレベル差が多かった彼の作品の中では一番粒が揃っている。

1:Across 110th Streetのカッコよさ。やっぱりこれこそ正統な熱さ爆発。3rdのHolla At Youよりも渋さが上だね。下手にロックをガンガン車で流すよりも、こちらの方が正しい道。「反抗は一番簡単な意味の摑まえ方で、相手がいて初めて存在できる」と以前にHPに書いたけど、「Jodeciの底揺れするような3作目の曲を流す方が好き」とも書いたけど、やっぱりこういうUPを流すべきです。本当の不良は体制に反抗するのであって、クラスで弱いもの虐めをするワケじゃない。反抗自体が同じ土俵に上がって初めて効果があるものであって、下の方でわめいていても何も変わらない。この事実を見詰めたら、もうちょっと若者のスタンスもマシになると思うけど、そこまで分かっていたら不良にはならないかな。反体制の弁護士だった仙谷氏が幹事長になって国を動かす側になっても、今の日本は大して変わってないから、それが社会と人間のリアルな姿だとも思う。

2:You're Welcome, Stop On ByはMaryJ.がサンプリングで使った事でも有名。このベースラインのカッコよさ。少し抑え気味のCalvin Richardsonの歌い方がいい。3:Harry HippieはSlowなんだけど、Bobby Womackが歌っても、Calvin Richardsonが歌っても熱い。こういうSlowをエロに行かずに熱く歌えるのが才能です。4:Woman Got To Have Itも有名な曲。Calvin RichardsonはBobby Womackほどはダミ声じゃないね。その分、より情熱感が増えていると思う。

5:American Dreamはすみません、聴いた事ありません。Bobby Womackの作品は6つ、ベスト盤を1つもっているけど何処にも収録されていないので。6:Daylightはベスト盤に入っているけど、あまり聴きこんでなかった・・・。

7:That's The Way I Feel About 'Chaを始めて聴いたのはGeraldです。Romeも歌っていたなぁ。やっぱりCalvin Richardsonが一番熱さがある。デュエットの8:Love Has Finally Come At Lastもベスト盤に入っているけど、こちらも余り聴いてなかった。

という事で、Bobby Womack自体、まだちゃんとした形で紹介できていない状態なので、アルバムの曲を一つずつご紹介していくレベルに達していません。すみません。

けど、90'Sは本気で追っかけていた者として、Calvin Richardsonが正統伝承者であることは断言できます。普通ならカバー作を聴くよりも元歌を聴く事をお薦めするけど、正統伝承者だからね。この作品から「熱さ」にハマルのはアリだと思います。今の若者に一番足らないもの?が注ぎ込まれること間違いなしです。


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2005/5にWeekly Commentに書いたBobby Womackに対するコメント。そこから先に進めていません。(以下に再掲)

Bobby WomackのUnderstandingを買いました。かなり良かったです。二十歳の頃に名作の誉れ高いThe Poetを買って、K-ci好きにはたまらない吼えっぷりだった。だからThe Last Soul Manも買ったし、Save the childrenも買ったし、Very Best Of Bobby Womackも買った。けど、このUnderstandingはメチャクチャいい。やっぱり個人的に一番気に入る曲はBestには収録されない。それはオレッチだけじゃなくて、独自の見方が出てくるにつれて皆もそうなると思うよ。

特に、3:And I Love Herは来る。今まで聴いた彼の曲の中で一番悲しみが見える。しょっぱながAll Aloneだもんなぁ。やっぱり自分はこの道からじゃないと核が掴まえられない。All Aloneという叫びっぷりは何度も聴いた。けど、この出だしは最高です。K-ciもこれくらい歌ってくれ、まったく。
9:Harry Hippieは逆に明るさとして最高。Bobby Womackはこの二曲の幅の中で全部を捉えれると思う。それ位に明るい。今ではお薦め作品はThe Poetだったけど、やっぱりUnderstandingから聴くのがいいと思う。

それにしても2ferが1600円台とは凄くお得だと思う。レコード会社は2ferに関してもっと真面目に考えて欲しい。Bestしか聴かれなくなったら、もう新たな発見は無くなるよ。そしたらその先は尻すぼみな世界しか待ってない。それで本当にいいの?

なんでBobby WomackはSam Cookeの奥さんとすぐ結婚したんだろうなぁ。Samの奥さんは夫の遊びっぷりにどれだけ苦しんでいたのだろう。そういう面が見えないと、きっと僕は Bobby Womackについて書けないと思う。そして、このAnd I Love Herの、Andの前に隠れてる言葉が凄く気になる。

歌詞カードが無いから言えないけど、もし歌詞カードにXXX and I love herと書いてあっても、そのXXXは俺の探してる言葉じゃない。 もしその意味なら、タイトルもXXX and I love herにするから。もし何も隠れてないなら素直にI Love Herになる。だからやっぱり何かが隠れてるんだよ。一番ど真ん中の曲だけど、奥への階段がある。その先が見えたら、きっと書けるだろう。

All AoneはI was All Aoneが殆どだと以前に書いた。「俺らはもう出会ってるジャン♪」なノリは結構好きだけど、Dru Hillのあの曲と本曲のAll Aloneは違う。そこに一番惹かれているのかな。もしこちらのAll Aloneな曲を知ってる方はぜひぜひ教えてください

未だに太字にした部分が分かっていなく、だからBobby Womackについて心の奥底から掴めていない状態です。すみません。



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