澤田かおり - "靴"

一番の底まで降りた人は、真の意味で周囲を救える



まさかここまでのレベルとは。
澤田かおりさんのコンサートに行ってきました。コンサートというよりもミュージック・レストランでのライブ。初の投げ銭と言ってた。個人的にもこういう形式は初めて。

Don't Say Goodbyeは人生で二度と歌えない種類の曲だし、それを希望するほど愚かじゃない。けど、あそこまで深い曲を歌ったあとの歌手は、他の曲の歌い方も変わるんだね。以前にアルバムを買ってもレビューしなかったのは、声にガツンとこなかったから。Don't Say Goodbyeを歌う前と後じゃ別人レベル。今はどの歌を歌ってもSoulがこぼれてくる。特にコンサートでの3曲目か4曲目。Don't Say Goodbyeを深さ100とすると80〜90はあった。それだけのSoulを見せてくれれば僕は何の文句も無いです。

これぐらい言語学をやっていると歌詞で使われる単語の僅かな違和感が凄く気になる。英語の歌はそこが無いから純粋に右脳だけで聴ける。初めて日本人のコンサートに行ったけど、さすがにコンサートだと日本語の曲でも右脳で聴けるね。それもひとつの気づき。


宇多田ヒカルを継ぐ才能なのに、音楽業界が変わった今、あそこまでの大ヒットは原理的にありえない。けど、子供が稼いだ莫大なお金のせいで両親が離婚するような状況は本当の意味で幸せなのだろうか。何をしても週刊誌で話題になるストレス。今日のように彼女の音楽を本当に好きなファンが集まって、最大でも100人強のレストランでのびのびと歌う人生と比べると、どちらがいいのだろうね。

二つ新曲を歌ってた。ひとつはまだ名前も無い曲。彼女の幼い頃の友人が引きこもりになった事を知って作った曲。タイトルはいま考えてるところと言ってた。
この曲を本当に必要としている人はゴマンといるし、ここまでの名曲は皆無だと思う。Don't Say Goodbyeを歌えるぐらい深くないと引きこもっている人には伝わらない。歌う前に作った経緯を話してくれた。その時は、詩は「家の中からの風景」の描写かな?じゃあ、そのまんまのタイトルで、とか思った。けど、実際はこの角度から詩にするるか、という驚き。聴き終わって思ったのは「君の一番の友達」です。「そんな人がいないからこそ引きこもっているんだよ」という反論こそがこの歌に相応しい。

一人っ子の歌も良かった。歌詞がどストレート。歌手が本心から歌いたいテーマは、絶対に同じ境遇の人を救えるのだから、今後もこういう歌が増えてくるといいよね。

この先、社会は良くなっていく。
帰り道でここまで思ったコンサートは始めて。これまでの音楽ビジネスは崩壊したけれど、新たな価値は、それを生み出す人からこうやって広がっていくのだと。

 

歌っている姿というか合間のトークの時間を見ていると、澤田かおりさんは男前な女性なんだね。そんな雰囲気だと思った。
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そうか。「幸せの種」なんだね。コンサートで3,4番目に歌った一番深い曲は。アルバムで聴くとDeep50ぐらいかな。今の声の重さの半分ぐらいだから。けど、この曲でもあっても必要としている人には届くと思う。あのリスナーのライブでDon't Say Goodbyeを歌えば200になるのかもしれない。その世界は確かに憧れではある。

 

わたしがわたしで生まれたワケなんてあるのかな。誰かの言葉ひとつで心が擦り切れるけれど

 

この歌詞をここまでSoulを込めて歌える人は時代に一人のレベル。それを生声聴ける良さ。同じような言葉を抱えている人は絶対に伝わるし、その場で聴けば泣けてくると思うよ。

 

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2018.7.14

 

今月も澤田かおりのコンサートに行ってきました。曲の名前が正式に決まって、"靴"になった。だから、本文のタイトルは直しておきました。

2ヶ月連続で行くぐらいに気に入ってます。R&BとかBlack MusicとかでなくまさしくSoul。 日本におけるSoulはJ-Soulになると思うけど、この名前はどっかのグループのせいで手垢にまみれてる。本サイトが唯一納得するJ-Soulが澤田かおり。

 

それは「幸せの種」の歌詞からも一目瞭然

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私が私で生まれた理由(わけ)なんてあるのかな
誰かの言葉一つで 心がすり切れるけれど
流した涙がまた立ち上がるための
糧になる そう私は
幸せの種を植えたんだから

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私が私でいられる場所なんてあるのかな
誰にも気づかれずに 心が揺れ動くけれど
流した涙で少し優しくなれる
それでいい そう私は
幸せの種を植えたんだから

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歌詞の全てが良いけど、とくにこのサビの部分の良さ。

 

最近はよく「流星 feat.光永秦一郎」を聴いてます。さすが結婚しただけのことあるね。男性の声の表情もいいし、もっと2人のデュエットを増やしてほしい。デビュー作に流星が収録されていて、2作目に幸せの種なのだから、澤田かおりが幸せの種を歌えるためには光永秦一郎との出会いが必須だったのだろう。その事実はこの曲を聴きこむと良く分かる。お互いの声のトーンは全く甘くないのだが、曇天に光る雷のように瞬間瞬間で輝く2人のシンパシーが心地よく。

 

そういう出会いが無い状態にいるリスナーであっても、「幸せの種」を聞けばこの辛い経験がいつか必ず幸せの種になると信じれるだけのものをくれると思うよ。もし僕が中学生の頃にこのレベルの曲を聴けたならば、本国直行しなくて邦楽の中にずっといれた。90年代前半にここまでSoulな曲はどこにもなかった。そう言い切る。

 

この曲は幸せの種と表現しているし、それは実感を持って非常に良く分かるけれど、幸せな状態になった時にその種は"華"と表現するのが一番正しいのか、それについてはあまり自信が無い。もしかしたら、この世の何処かにはもっと別の相応しい言葉があるのかもね。

 




コメント
気に入って頂いたようで、良かったです。コンサート会場だと、雰囲気もまた違うかと思います。CDとライブで、これほど感動レベルが違うアーティストも珍しいですね。
また、行きましょう!
  • Hide
  • 2018/06/22 6:46 PM

幸せの種、Dasiyとか、ライブで感動して涙を流す人は多いです。私もその一人ですが。MCもいつも面白くて、ライブ後はエネルギーチャージ満タンです。
  • Hide
  • 2018/06/22 9:58 PM

いやーホントは誘ってもらって二つ返事でしたが、CD聴いてPopな曲が多かったので「あんまり期待できないかも」と思っていたんですよね。
1人だったらコンサート行くまでに辿りつかなかったので、ホントHideさんのおかげです!

ぜひまた行きましょう!
  • 若井寛
  • 2018/06/22 10:58 PM

hideさんがDasiyをオススメしてて、最初は全く分からなかったですが、やっと分かりました。詩から追っかけても分かるんですね。歌われているのはロールモデルな人に出会ったことだと思いますが、そういう出会いが大事なんですね。
この曲を恋愛曲として聴くと本質が見えなくなる。
  • 若井寛
  • 2018/07/05 10:55 PM

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