夜の世界に魂を喰われる

教訓 /祐峇愀犬髻嶇働」「お金」に変えてはいけない

性風俗は、突き詰めると、プライベートな人間関係をお金で売り買いする場です。《略》 性風俗のサービスを利用すれば、そういった努力を全てスルーして、「彼女とのラブラブな雰囲気」や「セックス」という、美味しいところだけを、ピンポイントでつまみ食いすることができます。また、売る側の女性にとっても自らのプライベートな人間関係に値段をつけて、「モノ」として売ることで、過去の人間関係におけるトラウマや、自意識の呪縛から逃れられる解放感を味わうことが出来る場合もあります。《略》

 性風俗などの夜の世界で、不特定多数の相手と性的な関係を持つことは、普段の生活では味わえない、強烈な肉体的刺激や、精神的な解放感をもたらします。また、日常生活では決して会えないような多様な履歴、強烈な個性を持つ人たちにも、夜の世界では容易に会うことができます。セックスの刺激の強さ、人間関係の刺激の強さの総量が日常とは桁違いになるわけです。 それと同時に最初は刺激の強さに夢中になっていても、関係する人数が増えるにしたがって、「誰とやっても同じ」「どの女も(男も)同じじゃないか」という慣れ、すなわち相対化が生じます。こうした相対化に伴う異性観、セックス観の変化は、不可逆的なものです。いったんそうなってしまったら、まず元には戻りません。《略》

 夜の世界の刺激の強さに慣れてしまったために、今更刺激の無い昼の世界=表社会で人間関係を作ることもできない。結果として、より強い刺激を求めて、ますます夜の世界にのめり込む・・・という悪循環。これを「夜の世界に、魂を喰われる」と表現します(P180)


なんなんだ、この本は。。
半端無い。今まで鈴木大介氏を中心に結構読んできたつもりだったのに、ここまで想像以上とは。かつ著者は1981年生まれ。日本は深くて広い。いま日大の監督が話題になっているけど、「若い頃はあれが普通だった」と言ってるんだって? それウソでは無いのだろう。時代は変わっている。どんどん良くなっている。#MeTooの運動もそう。R KellyがSpotifyから締め出されたのもそう

「ジャンクフード」ならぬ「ジャンクヌード」という言葉も素晴らしい。溢れすぎてる環境で育てば興味うせるよ。以前からそう思っているけど、このテーマを集中的に掘り下げるだけでなく、キャッチーな造語もできるスキル。もともとはタイトルに惹かれて買ったけど、そんな狭い範囲の本じゃない。女性にもオススメの中身になっている。男というものを直感で理解できる一部の人と、恋愛遍歴をくぐり抜けてきた人、以外の人はこういう良質な本で理解した方がいい。

「特定のパートナーと、定期的にセックスすること」は、何もしないでも自動的にうまくいくほど、自然なこともでも、簡単なことではりません。多くの夫婦は、気がついたら、セックスレスになっています(P192)
というのも、そろそろ明確に言ったほうがいい。理想論じゃどこにもいかない。

仮想事例△△覯饉勸・Bさん(31歳)の悩み
 結婚してから2年たつ。妻とは、職場恋愛で結婚した。容姿が好みだったのと、向うが30歳を間近にして結婚を焦っていたこともあって、交際開始から半年ですんなりゴールインした。しかし、妻とのセックスは最初こそ盛り上がったものの、次第に関心が薄れていった。これまでの自慰行為の影響か、妻の膣内で射精するのが難しく、時間がかかってしまう。なかなか射精まで至らずに、気まずい雰囲気になることもしばしば。仕事の忙しさもあって、妻との性生活は結婚1年目からほとんど無くなっている。性的な欲求はもちろんあるので、学生時代同様に、パソコンのアダルトサイトやスマホで最新情報をチェックしている。結婚して30を超えても、やっていることが高校時代から変わっていない気がする。昔好きだった女優が脱いだ映画のDVDはこっそり借りてチェックしている。
  周りの同僚の中には、不倫や浮気をしている人もいるが、そこまでヤル気にはなれない。それでも、雑誌の「LINEで浮気」特集には、つい目を通してしまう。
 これまでの性体験は、大学時代の元彼女と職場で知り合った現在の妻の、合計2人。今の妻との関係に不満があるわけではないのだが、性とは無縁の生活を死ぬまで送るのか、と思うと、学生の時にもっと遊んでおけば良かったな、と思ったりする。このまま性欲にフタをして生きるのも、学生時代のようにアダルトメディアをチェックし続けるのも、不倫や浮気をするのも、何かが違うと思うのだが、どのような解決策があるのかは分からない。
 最近、子供を作るために妊活を始めたので、月に1回、妻の排卵日に合わせて、セックスをするようにしている。しかし、妻からセックスの日時を指定されることと、膣内での確実な射精を要求されることがプレッシャーになっているため、行為自体はむしろ苦痛にちかい。これが延々と続くかと思うと、気分が重くなる(P50)


という事例も最大公約数のような気がしてくる。最初の盛り上がりのタイミングで上手く妊娠して、それでSEXできなくなって、その分、飢餓感が生まれて、、子供も産まれて、という勝ち組なステップを誰しもが辿れるワケじゃない。

恋愛の秘訣は、わずか1行で説明可能
 恋愛に何らかのロマンや幻想を抱いている人、及び、恋愛ノウハウの執筆や販売で飯を食っている著者や業者からは大顰蹙を買うことになるかもしれませんが、身もフタもないことを言ってしまえば、実は、恋愛は、既に「答えの出ている」分野です。《略》 痩せるための方法は、適切な量と質の食事をとり、適切な運動を日常的に行う事。たったこれだけです。ダイエット産業では、この基本的な事実を、手を変え品を変え、定期的にパッケージを変更して、、《略》 恋愛産業も、これと全く同じです


と書いている部分。この著者のこの答えには完全同意。うちのサイトでも書いた通り。ほんと、これだけだよ。ネタバレしたくないのでこれぐらいで。

最後に。この著者が宇多田ヒカルの最高傑作を「光」というならば、問答無用で聴く。




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