Tamar Braxton - "Calling All Lovers"
結論とはシンプルで残酷なものだから
久しぶりに本作を聴いてやっと結論がでた。4年前は聴きこみが甘かった。
03:Simple Thingsに本人のSoulが一番こもってる。個人的には爽やかさが加味されている4曲目を選ぶが、アルバムのコアはまさしく3曲目。オールドテイストな曲で、歌いっぷりも重いので、当時はブラクストン姉妹のこういう部分がお腹いっぱいになりすぎて目が曇ってました。。
改めてこのジャケを見てもやりすぎだと思う。このバラ?と涙と口紅がみんな光りすぎ。涙が作為的に見える。せめてバラをなくしてほしい。よくよく見るとこのバラは手で持っているのか。顔と手の肌の色がなんでここまで違うのだろう。。。まあいいや。あまりここを掘るつもりはないので。
結論とはシンプルで残語なものだから、なかなか心が受け入れない。やっと受けれたときには久しぶりに泣く。それは当然のことなんだと。
この曲はタイトルも中身も良いと思ってます。
[2018.04.28]
姉貴と一緒でジャケはギリギリまで攻める。やりすぎ感もあるけど、アルバムの完成度は高い。傑作だった2作目と同じ雰囲気が出てる。3作目はクリスマスアルバムだから横において、二枚連続でこのレベルならば、それはもう安定感と言っていい。傑作を一枚だけリリースしていなくなる歌手も多い中で本作を発表できたのだから、Black MusicにおいてBraxton一家が姉妹としてTOP。それを有無を言わさず認めさせるだけの完成度はある。
01:Angels & Demonsから過激なタイトル。このジャケの印象と全く同じ雰囲気の曲。02:CatfishはTarmarの歌世界。こういう歌こそが彼女の地点。04:Broken Recordの良さ。こういう曲を聴くと、姉のToniとの表現の差が聴いてる身に心地よい。血が繋がっている面もあるし、独自性もある。自己が確立するまでは影響度の高い人(Tamarの場合は姉)との違いを殊更に追っかける事が多いけど、それは正しい道じゃない。独自性を探す入口は慌てなくてもいつか絶対にやってくる。逆にその入口に飛び込む勇気。逃げてて独自性が見つかるワケないし、このTamarみたいに飛び込んでヘビーな奥底を潜り抜けたら、独自性なんて抑えても染み出てくるから。本作はその出ている度合いがいい。
05:Neverもナイス。単純な明るい曲でなく、こういうフェーズの方で輝くね。続く曲も悪くないけど、コメントするほどでもないかも。09:I Love Youはちょっと面白いタイプの曲。彼女の幼い面が出てる。色んな事があった後に全部振り返ると、幼少期の異性への接し方が本当の自己のスタイルだったと気づく。人ってそういうもんだと思うな。けど、幼少期にどうやって異性と仲良くなっていたかは本人は全く覚えてないから。そういうのを教えてくれる人がいるならば、人間関係が恵まれていると感謝していいと思うよ。
10:Makin' Loveが新しい道だと感じる。これがヘビーな前作を乗り越えた本当の証になるのでは? もうちょっと明るくても良かったと思うけど、やりたいことは良く分かる。12:Must Be Good To Youはハチャケすぎていてパスというか、、、こういう面がウチの悪い態度だと思うけど(汗 14:Kingは非常に面白い曲。やりたいことは分かるけど、これをKingという単語で表現するセンス。逆にこの部分は同性じゃないと真には分からないのかもね。。
冒頭の一言コメントを書けていないのは、ToniとTamarの違いを一言で表現できないから。言葉は常に感覚よりも弱い。というよりも弱いといえるぐらいに感覚的に理解できているならば、それこそが感性と言ってもいいのかもね。言葉に出来たら知識になる。逆に体感の裏打ちが無い知識をどれだけ仕入れても本当の意味では役に立たない。特にこういう文系:人間理解系のジャンルならば。
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Braxton姉妹の次はノウルズ姉妹か。オススメはソランジュのこの作品。
- 2022.02.11 Friday
- 2015
- 11:35
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