Dru Hill - "Indrupendence Day"

「純化」というべきか、「袋小路」というべきか


過去に一世を風靡したボーカルグループの30歳を越した作品ならば「Silkの4作目のようなジャケであってほしい」と思っている人は、買わない方が良いと思います。個人的にも心配したけど、ジャケの酷さで定評があるグループだしDruHillの事は好きだから。

見事にこのジャケそのまんまです。そんな音とメロディー。個人的には評価が低い3作目:Dru World OrderがDru Hillの作品の中で一番好きと言える人は買ってもいいと思う。今までの作品の中で一番UPにフォーカスを当てた作品なのは間違いない。Jodeciを継ぐパワーボーカルグループとしてデビューしたのだから、この方向性こそが彼らの基本という事実は認めるんだけどね。

いくら歌のスキルがあるボーカルグループでも、UPの作品は音作りが大事になる。最近はプロデューサにも疎いけど、今回の主担当にはそこまで才能を感じない。圧縮音源&ヘッドフォン向けの音作りで、普通にスピーカで聴くと逆に苦痛だ。まあそれもマーケティング的には正しいのかもしれないけどね。バックボーカルの使い方が当たり前すぎて、せっかくのグループ力を生かしていないと思う。確かに今どきこんなタイプのグループは少ないから希少価値はあるけど、それならCoop Devilleの2作目の方が上でしょう。ファン以外には薦めないし、ファンといってもあくまで彼らのUPが聴きたい人向けだと思います。今回のCDは1stと同じ龍のデザインで、1st作品に回帰してくれたと思ったのにね。見事にUP一色で、かつ大して違わない曲が並んでいると思っちゃう。Kedar Massenburgにも期待したのになぁ。

数回聴いてもこの結論から変わらなかったので、この作品で彼らはシーンから退場とも思ったので、自分の中でまとめるために、彼らの全作品を聴き直していました。

やっぱり1st:Dru Hillは傑作作品です。改めて聴き直して痛感したので点数を76⇒83点に変更した。今からでも聴く価値があるのは間違いない。今の歳で聴くと彼らの吼えっぷりが微笑ましい。まるでシャウトの奥にニキビ顔が浮かんでくるような、そんな若々しい感覚が懐かしかったりもする。特に7:April Showersと8:Al l Aloneはナイーブな男の子も摑まえれるだけの内容で、そこが一番Jodeciと違っていた。Jodeciの1stもForever My Ladyがあるけど、やっぱりDruHillの方がナイーブな男の子に近いから。自分達を素直に表現した処女作だからこそ、やんちゃからナイーブまでを摑まえれる幅の広さ。 それだけの幅があったグループだからこそ、この4作目の狭さが気になるんだよね。

隠れたと問題作と思うのが2nd:Enter the Druです。全米No1にもなったHow Deep is your Loveも収録されているけど、やんちゃでUP好きなタイプは、この作品を気に入らないと思うから。Holding You、You Are Everything、I'll be the One、One Good Reasonの固め撃ちはナイーブ向けのバイブルのようにも思えてくる。今でも無性にOne Good Reasonを聴きたくなるからなぁ。このOne Good Reasonを聴き込むと、「理由を言わない優しさ」があることも分かるし、「理由を探す事まで含めて一つの恋愛」と言う事も分かる。Sisqoも理由が欲しいと叫んでいるように見えて、最終的にはそこまで直感して吼えている気がする。

それにこの2作目にはマスカレイドのバイブル:What Are We Gonna Doがあるしね。こんだけ曲を聴いてるけど、マスカレイド向けの曲は他には一曲も無いから。何よりもこのSisqoの二面性こそが一番好きだったから、僕の意見は他の誰とも共有できない話なんだけど。もちろん30歳過ぎて二面性を抱えていてもしょうがないから、今回の作品でそんな面は求めてない。けど、今のSisqoはその二面性が発展的に解消されたのだろうか? それこそが4作目で一番聴きたかったところだったのだが・・・。

3作目:Dru World Orderは突き詰めればMen Always Regretだけだし、この曲は作りがイマイチだから。そこら辺が4作目で傑作になって欲しかったのにね。それでも、こういうフェーズがゼロのK-ciのソロ作より認めてるのも事実。


結局、原点に返った4作目だったけど、原点の捉え方の違いになるのだと思う。もちろん2作目でナイーブに振れ過ぎたから、今回はUPに振れ過ぎても文句は無いのだけど、なぜこんなにも本作をネガティブに捉えるのだろう。30歳を越してのUPの曲って本当に難しい。聴く価値があると思っているのは、LSGの2作目と、Geraldの遺作だけか。最近は草食系という言葉も多いし、今年4月の新人との飲み会では「絶食系」という言葉まで聞いてびっくりしたけど、若い頃のやんちゃさって大事だよ。若い頃しか出来ないから。30歳過ぎてもそれを維持しようとすると、今回の4作目のような出来になると思う。

ハッキリ言えば、NEXTの3作目のような感覚です。あそこまで出来の悪さに絶望しているワケでは無いけれど、処女作での幅の広さが無くなって、自分達がベストと思う原点に戻って、そして消えていく。結局、根本的な部分で理解の幅が足りないのだろう。昔から探していたけど、ずっとずっと見つからなかったけど、この4作目を聴いてやっと分かった。NextやDru Hillに期待していたのはサイドチェンジだったんだ。

ということで、この先の考察はSpecialコーナに移動します。本作の曲を全く紹介してないが、取り上げるべき曲は無いと思います。ごめんなさい。




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