Chante Moore - "Moore Is More"

離婚後の叫び:「夫を理解できなかった」という傷心


購入自体は数年前だけど、当時は聴いても分からなかった。先日シャンテの選抜集をつくるために聴いていたら、ハンマーで殴られたような感覚。本作はシャンテの過去の傑作に並ぶ完成度だけど、今までで一番、生に吼えている。

Mrs. Under, Stood の重さ
これだけ吼えるならKANDIのI Want YouTarmarのStay&Fightに並ぶ。Understoodなのだ。それをUnderとStoodに分けている。そこに底で掴み取った真実を感じる。それだけの重さを感じる声。シャンテといえば高音ボイスで綺麗に歌いつつも色気はちゃんと入ってるような曲が多かったが、この曲はリアル。男が聴く曲じゃない。純粋に同じ境遇にいる同性向け。

「歌手人生の中で一番Deep」ならば絶対に取り上げないと。もちろん本作を真に掘り下げるなら、結婚時のデュエット作品や、離婚後の元夫の作品も聴かなくちゃいけない。当然ながら結婚時のデュエット品に離婚の芽は感じない。全くタイプの違う二人だけど、お互いがお互いに良い影響を与えていた。問題は離婚後の元夫:Kenny Lattimoreの作品。どこにも本作のような生の叫びが無い。どこまでも爽やかで、生の叫びを見せないのが彼のスタイル。生の叫びを隠しているわけじゃない。素で出てこない。そこが一番凄い。

 

Kenny Lattimoreのあの作品について、発売当時は気にしてなかったけど、ここまでシャンテが吼えているならば、同じパッションを探しに行かなくちゃいけないあの作品はジャケだけがとことんDeep。初期三部作のような爽やかさ・カッコよさは皆無。タイトルも「Loveの解剖学」だから、彼なりに痛みを伴う内省があったのだろう。確かにジャケの思いつめた表情はこのシャンテの叫びと直にリンクする。

 

本サイトに定期的に来る人は結婚時の作品もKenny Lattimoreのあの傑作も持っている人が多いと思うので、本作も含めて3作の中から皆さんがどう聴きこむか興味あります。理想はこれら3作から3,4曲抜き出して選曲集を作る事かな。これこそがBlack Musicを真に追っかけているリスナーの醍醐味。僕はやっとKenny Lattimoreの作品からどの曲を選ぶのか見えてきました。結婚時の作品から選曲するのは痛い。他人の離婚なのに本気痛い。この痛みこそがリスナーとしての幸せと思えるか・・・か。これを乗り越えれば、Kenny Lattimoreとシャンテの魅力の全てが手に入る。それが本気でリスナーをする一番の理由だと思ってる。

 

 

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    コメント
    ようやく、シャンテのこのアルバム聴けました

    傑作ですね

    生に吼えてるって、上手い表現ですね

    流石です

    一気に階段登れるか分かりませんが、私も同じ感想でした
    • Hide
    • 2017/11/03 6:43 PM

    いえいえ、ガツンと聴いてください(笑。同姓向けの作品を異性が聴くと一気に階段登れます。
    • 若井寛
    • 2017/10/16 11:26 PM

    シャンテの大ファンですが、このアルバムだけ、まだ聴けてないです

    男が聴く曲でないなら、しばらくおいておこうかな

    • Hide
    • 2017/10/15 5:30 PM

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