Tevin Campbell - "Back To The World"

「悪銭身につかず」を跳ね飛ばした傑作



96年当時、「髪型とヒゲがイヤ」という身も蓋も無い理由で本作を聴かなかった層が一定数居たが私もその範疇。00'S以降に中古で買って一通り聴いて棚に閉まった。本作はそこまでヒットせず、本作をもって第一線から退場した感覚だけど、本作を賞賛する人たちがいるのは分かってた。その理由もおぼろげながらに感じたけど、紹介する意欲が少なくて。。

今回、レビューのリクエストをもらって改めて聴いたけど、ここまで時が流れてやっと分かった。この作品は10%レベルの奇跡なのだと。子供時代にデビューした役者を子役と呼ぶならば、歌手の場合も子歌手と呼ぶべき。マイケルジャクソンを見てもマコーレンカルキンを見ても、幼い頃に成功すると、殆どが成長に失敗する。稼いだお金を巡って両親がぶつかって離婚することも多いし、そもそも一般的な恋愛感情を育む機会が無い。

「悪銭身につかず」と並べて「悪成功身に付かず」
さすがに言い過ぎ? 宝くじもそう。以前になんかの媒体で読んだけど、一億円以上当たった後の軌跡。殆どの人が幸せになれない。「身の丈を超えるお金を手に入れると不幸になる」をシンプルに言ったのが、「悪銭身につかず」 これは人間理解の当然だと思っていいと感じてる。同じように、身の丈を超える成功を手に入れても不幸になる。

00's以降の人たちはテヴィンのことを殆ど知らないと思うけど、90'sで知らない人はモグリ。それぐらに90年代を代表するバブルガムR&Bの歌手であり、デビュー作のTell Me What You Want Me To Doは衝撃だった。あの一曲でスターに仲間入りした。改めて調べるとR&BチャートNo1だったのか。確かに当時はどこでも流れていた。

 

01:Back To The Worldから良い曲。02:Dry Your Eyesも悪くない。確かにKeith CrouchやJamey Jazがプロデュースしただけのことはある。03:You Don't Have To Worryはかなり好きです。04:I Got It Badはちょっとパスかな。05: Tell Me Whereは肩の力が抜けていい。この曲を気に入るとテヴィン自体のファンと言えるね。06:Could It Beはテヴィンの声の透明感が良く出ている。07:I Need Youはちょっとパスかな。テヴィン自身がプロデュースした曲は合わないかも。。

08:I'll Be Thereは明るくない曲だが結構好き。09:Wc Can Work ItOutもそう。ここら辺がアルバムの中心部分だと感じる。ヒット性は薄い。けど、テヴィンがまっとうな成長を出来た秘密はここにあると感じる。10:Beautiful Thingもそう。Keith Crouchのプロデュース曲の中でもかなり上位にくると思うし、歌手の核とマッチしてる。11:Could You Learn To LeaveはそのまんまのBabyface調で、あんまりかな。12:Break Of Dawnは好きです。

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本サイトの結論としては根本的なアルバムの位置づけを伝えれなかったため、歴史に埋もれた作品。New Classic Soulの作品だし、Tevin自身もNew Classic Soulの歌手として相応しく成長していたけど、ジャケットでは真逆のメッセージだし、そもそも子歌手出身がそんなナイーブに成長しているなんて誰も想像すら出来ない。デビューのころのテヴィンを知らない人がわざわざ聴く作品とまでは思わないけど、当時を知っているのならぜひ聴いてみると良いと思う。

己の成長のねじれ感が浮き彫りになる
とまで書くといいすぎかもしれないけど、96年は無理でも二十歳前にちゃんと聴き込めばあのタイミングでヒントをもらえた、とは感じた。




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