( )の意味は多様すぎて・・・

"I Can't Get You (Out Of My Mind)"の地平線

 

10年経って気づくこともあれば、20年経って気づくこともある。けど、そんな古いことをわざわざ振り返ることなんて普通はしない。だから僕らは成長が無いのかもね。生きてく中で色々なことが生じて、その経験は確実に成長をもたらすのだけど、忙しい毎日に埋もれると、その成長を実感する機会が少ない。

 

実感できない成長は、自己認識を変えない

自己認識が変わらないと次のステージにいけないことが多いのに、自己認識を変えることが一番難しい。苫米地に代表される自己啓発本は、

 

自己だけで自己認識を変えるいかがわしさに満ちている

もちろん自己卑下の認識ならば変えるべきだけど、卑下しなくちゃいけない事実が過去にあったのだ。それが周囲からの言われ無き中傷だとしても、周囲からの視線が変わらない中で自己認識だけ変えるのは非常に労力が必要。変えるだけの客観的な理由があればいいのだけど、そんなに周囲はポンポン他者を評価しない。内心、認めていても相手にちゃんとは言うことは珍しい。それは自分が相手に接する態度もそう。最近、何気なく後輩に「お、そんなこと思いつくなんて冴えてるね」と言ったら向うは想像以上に喜んでいた。「あれ?俺は仕事をうまく回すために周囲に気をつかっているつもりなのに」と思ったけど、その自己認識が間違っているのだろう。だから、他人の評価以外で自己の成長を証明する必要があるけど、それが難しい。

 

成功を重ねることで、自己認識を変えてきた人は幸せなのだろう

けど、世の中はそんなに甘くない。大切なのは以前の失敗から成長を感じることだけど、以前の失敗には蓋をするのが当然な態度。だからこそ、人は成長が止まるのだろうね。

 

----

96年発表の作品で、当時からあれだけ気に入っていたのに全く疑問に思わなかった。2012年にも聴き直したけど何も感じなかった。I Can't Get You (Out Of My Mind)の括弧の意味。当時の理解で満足していたから。そういう意味では「浅い満足」も蓋と同じなのかも。何よりも2001年にスルーした理由。そっちの方が辛い。

 

大学院修士の研究テーマが「質問応答機能のついた要約システム」だったから、当時、括弧の意味論に取り組んでいた。括弧なんて単なる情報補足だと思ったけど全然違う。ちょっと真面目にやればそんなに甘い世界じゃないことはすぐ分かる。先行研究も見つからなく、結構悩んだけど諦めた。結局、文章で括弧を出てきたら括弧の中身は全て削除する処理にしてしまった。。あれから20年。こちらのニュースにあるように全く進歩してない。人工知能が世界を変える? そんな寝言いう前に目の前に括弧の意味論もってこい。というよりも、括弧の意味を解析するステップを見せてみろ。大量データ入れればDeep Learningが解決してくれる? 今でもそう思えるのはある意味幸せ。当時、この曲の括弧の存在を思いつかなかったのが、死角なのかもしれないと思う。この括弧に真面目に取り組んでいたら、もうちょっと壁を破れたかも。

 

 

I Can't Get You (Out Of My Mind)

こんなのは正面から考えれば当然だと思う。括弧の意味論の難しさは文脈依存なところ。括弧撃破は難しくない。ただ、「括弧に深い意味があるかも」と思う態度は必要かもね。

 

I Can't Get You =僕は君を手に入れることができない

I Can't Get You Out Of My Mind =僕は君を心から外すことができない

という愛憎半ばの状態を歌っていると表現したくて()をつけると当時から思っていたけど、今回、どれだけ愛憎があってもベースはやり直したがっているのだと感じた。だから愛憎半ばの表現としての()ではい。半ばの状態にいるのは聴けば分かる。なのにわざわざ()をつけたのは、歌だけでは半ばと分からない人のため? いや、さすがにそういうリスナーは最初から意識してないでしょう。

 

だから、やっぱりこの()は相手へのメッセージだし、歌うということはその歌を相手が聴いてくれることを僅かにでも夢想している。その伝えたい内容こそがOut Of My Mindに()をつけたという意味であり、すなわち「やり直したい」になる。そんな面では、この曲は愛憎半ばでも憎がベースにある人は気に入らないかももね。けど、恋愛で愛憎半ばになって、ベースが「憎」の人っているのかしらん。それは単純に「憎だけ」になると思うのだが。

 

---

単に聴き直してもここまでは考えない。今回、コメントで「全く良さが分かりません」まで書いてもらえたので、本気で聴きこんだ。大事なのは振り返る事でなく、そこにかける熱意の量なんだね。そんな意味でも感謝しています。

 




コメント
うわー記事にするほど聴き込んで頂けるなんて…恐縮です。
寛さんの知識の幅広さにはいつも驚きます。
僕はどちらかというとメロディとハーモニーからR&Bを聴くので、その時点で引っかからなかったらその奥まで掘り下げて聴こうと思わないので、
寛さんの記事に気付かされることがたくさんあるんです。
実は、ついこの間まで、P2S2R&B-HPの存在しか知らなくて、ここまでR&Bを熱く語る人はこの方ぐらいだろうと思ってとても気になっていました(ロックならウルさいおっさんとかいっぱい居そうですが)
もう更新は何年も前に止まったままだと思っていたら偶然Blackstreet関係でこのブログにたどり着き、ああ、まだ相変わらず熱く語ってらっしゃる!と感激しました。
それと同時に、この人まだICan'tGetYouが懲りずに好きなのか笑
と思いまして思わず勢いで書き込んでしまいました。
まだ十代なので、根本的に人生経験が足りてないんだと痛感いたしました…
お付き合い下さりありがとうございました。嬉しかったです。
  • kaze
  • 2017/01/25 1:32 AM

昔に比べてYoutubeで大体見つかるから、その点では確認して買える良さはあるよね。

先週末に20年振り?に原宿歩いてたら、E-girlsの宣伝トラック走っていてびっくりしたけど、もう広告宣伝にお金をかけてもペイする時代じゃない。DevanteみたいにこちらもSoulをかけて紹介したくなる歌手に、ちゃんと報酬が行っていけば、それでいいのだけど。最近のYoutubeは再生のたびに歌手に支払われるらしいので、昔より良い世界に一歩近づいていると思ってます。


「それと同時に、この人まだICan'tGetYouが懲りずに好きなのか笑」
『懲りず』とか単語の選定にセンスを感じるので(笑、気が向いたらまた書き込んでください〜。
  • 若井寛
  • 2017/01/25 11:09 PM

久々のBlackstreet関連のネタが出てきてたのでAlbumの紹介です。

Another Level [1996]とLevel II [2003]で所属していた
Mark Middletonについてです。

Mark Middletonは元々Brik Citiというグループのメンバーで
1994年にAlbumのBetween a Rock and a Hard Placeを出してます。

このAlbumで何曲かTeddy Rileyが関わっていて、
Teddyの作る曲との相性や歌声に惚れて
後にBlackstreetに誘ったんだと思います。

Another Levelで一緒に入ってきたEric Williamsとも
確か1992年頃に出てたBruce SaundersのAlbumでBack Vocalをしてたので
もしかしたら加入前から顔見知りだったかもです。

かなり脱線してしまいましたが…(ФωФ)
Mark MiddletonのAlbumはお蔵入りしてしまっているので
出来は良いものの中々オススメしにくいですが、
Brik Citiはオススメですので是非ともヘ(・・ヘ)
  • まっちゃん
  • 2017/09/08 1:10 AM

コメントする








   
この記事のトラックバックURL
トラックバック

All List

categories

links

recent comment

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

みんなのブログポータル JUGEM