Keith Sweat - "Ridin Solo"

悟りのカリブ海 〜50歳のあるべき姿とは〜



個人的には本作(2010)の一つ前のJust MeこそがKeith Sweatのキャリア・ハイだと思っているから、この作品を紹介するつもりはなかった。一曲だけとことん好きな曲あったけど個人的だしね。今年はKeith Sweatの新作発表なので、その前に改めて聴いて、やっぱり特異な意見でも書いておこうと決めた。

 

12:Tropicalこそがマイベスト。曲名からも曲調からも一目瞭然な「南の海」を歌った曲なのに、この爽やかな欲望はなんなのだろう。1961年生まれだから発表当初は49歳。「大御所最後の恋愛歌」は60台だと勝手に思っているし、最後の恋愛というには魂の切迫感が弱い。けど、この欲望こそは20代以降の男の指針。久しぶりに南の海のビーチに来た。目の前を10代後半のセクシーな女性が歩いている。そういう状況で、この曲が作れるような人格であれば、それは男の理想像だと思う。Charlie Wilsonの2014年の作品は全曲をこの方向性だけど、発表年としてはキースの方が先になるのか。スゲーな。こういう曲がジャンル全体で増えていけば、あらたなソウル・ミュージックになるかもしれない。まるでZen-Soulとでもいうべき達観を感じる。

 

 

続く13:I Hurt An Angelという曲はベタなバラードだけど、R. KellyのYou're Not Aloneと同じぐらいの光を召還している。You're My Angelというタイトルでなく、Hurtという言葉になるのがリアルなKeith Sweatの人生を暗示しているし、振り返って己のAngelを傷つけたと痛感する人は聴いてて泣けてくるだろう。この2曲こそが本作の価値であり、確かに前作:Just Meの一歩先にいる。

 

 

ということで、最初から紹介してきます。

01:Famousはパス。02:Full Time Loverは結構好きです。こういう曲を作れるようになったのがJust Meの効果。表キースと裏キースが一体となっている。03:Test Driveも意外と好きなんですよ。90年代にこの曲を作ればR. Kellyのレベルまで行けただろう。04:Ridin Soloは表キースが好きな人が絶賛するタイプの曲。けど、裏派でも聴ける。根源的には声の表情の違い。90年代と全く違う。赤レベルだけど、インフレしたくないのでこのままで。05はパス。この曲の良さは教えて欲しいのだけど。06:Do Wrong Tonightは曲名の時点でびっくり。個人的にはこの志向性ならもっともっと掘ってほしいけど、そしたら完全裏キースになるから、これぐらいがちょうどいいライン。こちらも04と同じ扱いでわざと赤にはしないけど、価値は感じる。

07:Hood Sexって、Hoodがどんな意味か分かってないからコメントできない。辞書には下記の記載だけど、

【1-名-1】フード、ずきん、フード状のもの
・The suspect was wearing a jacket with a hood. その容疑者はフードの付いたジャケットを着ていた。
【1-名-2】〈米〉(車の)ボンネット◆〈英〉bonnet
【1-他動】〜にずきん[フード状のもの]をつける
【2-名】〈米俗〉チンピラ、やくざ、ごろつき◆【語源】hoodlum の略
【@】フード、フッド、【変化】《動》hoods | hooding | hooded

やっぱり「チンピラ、やくざ、ごろつき」という意味なのかな。説教臭くもないし、切実さも感じるし名曲なのかもしれない。08:It's All About Youの良さ。こういうトコトン明るい曲を明るく歌うこと。一見、簡単なようで難しい。Just Meで完成形を感じたけど、こういう曲の方が証明になるのかもね。09:I'm The One You Wantも良い。「君が出合った男の中で俺が一番だろ」という言葉をこれまでの人生で一度でも言ったことがある人は、この曲をトコトン聴くべき。若い時にノリで言ったことある人ならば、男の10%ぐらいは該当するかもね。その中の何人が今のキースを聴きこんでいるかな? 10:Live In Personはパスほどじゃないけど、曲のレベルは落ちると感じる。

 

11:It's A Shameは「まさかなぁ〜、キースがShameという単語を使う日がくるとは」という坦懐。続くTropicalに《悟り》を感じるのも、このShameの単語が露払いをしているから。マニアックな単語を使いたいとも思わないけど、ニュー・ジャック・スイングの時代からKeith Sweatを知っている人には、Shameと言う単語に「坦懐」と表現したくなる気持ちが伝わると思う。3:15付近のブリッジを聴くと痛感する。確かにこの声はShameだ。

 

そしてTropicalになる。この連結の良さ。一般的に誤解されている最大の点は、「悟りとは欲望を捨てる事」 これは違う。欲望に囚われないことと捨てることは違う。生臭坊主は問題外だが、枯れたゴボウみたいな生活をしなくちゃいけないワケでもない。最近だと善光寺のTOPの醜聞があるし、あれは問題外。結局、今の自分自身の理解は「悟るとは根源を見切ること」だから。この曲は南国で水着ねーチャンを前にして全ての男が感じる欲望の奥底にまで辿りついてる。

 

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僕と一緒にこの先を目指すならば、追いかけるべきは間違いなく一休和尚の晩年。子供にとってはトンチで有名だけど本当はもっと深い。出自自体が天皇の落胤だし、何よりも女性関係。森侍者との話を知ったのはいつだっけな、5年以上前な記憶がある。明恵と一休の間に僕が目指す世界がある。そして、そこに繋がる道として、このTropicalとR. Kellyの曼荼羅がある。あの曲を曼荼羅で表現したように、この曲も何か対応するものを探さないと。

 




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