Leela James - "Fall For You"

Lady Soulというシュラフに包まれて頂で寝る幸せ



2005のデビューからずっと一般的な恋愛の情景を横に置いて歌ってきたLeela。同期デビューのKeyshaがどん底恋愛を得意としていたから、両者足して2で割ったら平均になるのに、そういう歌手ほど大成しないのがBlack Music。Leelaはその後の作品でも「とことんSoulだけど恋愛感が弱い曲」を歌って、聴くたびにこちらは撃沈してた。。本作もぶっとんだ髪型がいつもの彼女のノリなのに、聴き始めると何かが違うんだよね。03:Give Itから「あれ?」という感覚。

この歌には懇願が見え隠れする
「懇願が無い恋愛は恋愛じゃない」とまでは言わないけど、「去りたければいつでも去れば」をずっとKeepしたら、それは恋愛? 「去らないで」が零の恋愛は共有するのがしんどい。本作が今までのLeelaと違うと明確に判断できたのは、04:Do Me Rightです。タイトルから懇願直球。いつもの吼えっぷりに切なさが載っている。別に相手から懇願が欲しいわけじゃないけど、自身が懇願するときほど勇気付ける曲が聞きたいとは思う。その点で、この曲は懇願をフルオープンする勇気をくれる。それは女性陣にとっても価値があるんじゃないかな。

05:Set Me Freeは明るいミドル。いつもLeelaはFreeな場所で歌っていた。けど、この曲は恋愛に拘束されている状態で歌っている。そこが今までの作品と違う部分。06:Everythingとは恋愛で一番ベタな台詞だとも思う。「愛してる」や「愛して」よりも「貴方が全て」の方が想いがこもっている。力強く歌うのはいつも通りだけど、ど真ん中の感情がある。

 
オススメ曲が多い中でもイチオシは08:Stay With Me 良さの根本は上手く言えない。最初に思いつく理由はシャウトが一番弱いから。Leelaの弱さが初めて見え隠れしている。特に曲の中の後半最初のDon't Leave Me という詞の部分。心の一番柔らかい部分が出ている。こういう曲こそが一番価値がある。曲の最後でもDon't Leave Meと歌っているから。曲名をこちらにしても良かったと思えるほどで。

09:Fall For Youはピアノ一本のバックが珍しくて。08にLeaveという単語がなければこちらの曲の方が上かもね。それぐらいにレベル高い。10:Save Meも本作でしか見えない部分が出ている。全部で10曲の作品だけど、今までのLeela像とは真逆。今までの彼女が好きなファンからは逆に低い評価をうけるかもね。本サイトとしては、抱擁感のあるLady SoulでトップだったAngie Stoneの"Stone Love"を受け継ぐ可能性を感じた。未だにKeyshaに抱擁感をうけたことは無いからなぁ。MaryJ.を受け継いだのがKeyshaならば、Angie Stoneを受け継ぐのはLeelaなのだ。本作のみでその位置を勝ち取った。それだけのレベルの作品。

この抱擁感は山の頂上で貼ったテントで包(くる)まったシュラフと同じくらい。街にある家の中の毛布とかそんなチンケなレベルじゃない。自己の体温を丸ごと預けるような感覚。こういう作品をもって登山に行って聴き込むのは本当の幸せ。

これまで全く歯が立たなかったLeelaの作品をトコトン聴けた嬉しさもあって今回は本記事のタイトルに合った写真を置いておきます。これが富士山を眺めれる最高峰の早朝。すなわち日本二位の北岳です。見事Googleマップにも載ったので、昨年の登山は大感激だったな。本作は2014年発売なのに、これまでの苦手意識から聴いたのは今年。この作品をもっての登山は今秋こそ達成しなくては。
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