Le Jit - "Le Jit"

昇華の先にあるもの



2013年に発売された2枚目はあっというまに売り切れ→中古値上がりになった。歌えるグループなのにシャウトだけで押さない。メロディアスで落ち着いている。だからすぐにこのデビュー作を探したのに2万円近辺。いくらなんでも高すぎだろう!とついつい書いてしまったが、マメにチェックしていたら8000円代で売っていたので迷わず買った。

あり得ない。なんだこのグループは???こんな処女作は初めて聴いた。
歌えるだけのグループなら90年代も沢山あった。けど、この独特の個性は何なのだろう? 2013年は全方向な完成度にびっくりしたけど、1作目でここまで突き詰めたからこその、あの2作目か。

02:Sexy Waysは微笑ましい。これが一般的な若い男性グループの普通のライン。どれだけ内省的な歌手が好きでも、「SEX」に興味零は年頃の男の子としてはあり得ない。とことん拘っていたのは間違いなくJodeciだけど、彼らの処女作はStayやForever My Ladyとか、当時しか出せない雰囲気が良かったしね。問題なのは、このLe Jitがその先を突き詰めているところ。それもSilkみたいな方向じゃない。己の性欲を別方向に持っていっていると感じる。この方向は千枚越して、初めての感覚。

年頃の男の子はスポーツに打ち込んで昇華する
というのは、そこまで間違ってないと思ってる。帰宅部でグタグタしているぐらいなら部活をやってた方がいい。クラスの友達よりも部活の友達の方が歳とっても連絡をとってる事が多いから。III from the Soulの処女作はスポーツでの昇華がしっくり来る作品だった。なのに、このLe Jitは違う。その先にいると感じる。

03:Alizarもそこそこ。04:Sexualityも普通。ここまでは想定ラインの中に納まっている。この曲で表現されているSexとの関係とか、10代の通常ライン。曲のレベルも歌声のレベルも高いけど、方向性としては想定内。05:Afrodisiacも悪くない。06:Summer Loveは爽やかな曲で楽曲の幅も問題ない。
このグループの独特の世界観が出てくるのはその先。
 
07:Sound Of Loveの独特さ。こういう曲は普通のグループじゃ作れない。僕は中学の頃、ShaiのTogether Foreverが一番好きだったけど、あれは純愛路線。けど、この曲は違う。単純な純愛じゃない。New Classicの歌手だって、なかなかこの手触りまで出てこない。それを太い声で歌い上げる。なんか違うよ、これ。単純なナイーブじゃないんだ。こういう奥が深い曲はNew Beginningには無かった。だから、すごくびっくりしている。ぜひ皆にこの曲を聴いて欲しいのだが、Youtubeにはない。と思ったらUPしている人がいるじゃん。再生回数30回。男性ボーカルグループを50組以上聴き込んだ人なら分かってくれると思う。処女作でこのタイプの曲を歌う凄さが。ありえん、純粋にありえん。何かがおかしい。いや、変という意味じゃない。素直に言えば久しぶりに混乱してる。自分の既存の枠組みを此処まであっさり超えてくる曲だから。

08:Silky SheetsはSilkの担った方向性だから馴染みがある。混乱するほどはびっくりしない。歌とコーラスの良さは流石。09:Sexual Explosionこそがこのグループの真の方向性。explosionって爆発だよ、ば・く・は・つ。なのに、なぜこんなにメロウなのだろう。ワケわからん。もっと曲が「イク」みたいな手触りなら楽なんだけどねぇ。けど、Sound of Loveからの流れの先にそんな三流エロ本みたいな曲は持ってこないか。この曲を聴いてると昇華の先にいると思う。タイトルから言えば女のあえぎ声が入ってもいいぐらいの曲なのに。

10:Waiting For You Loveは一般的な曲。アルバムの最後の方にはこういう明るいSlowが欲しい。一つ一つの曲が良いのは、歌いこまれた心情が爽やかなんだからだと思う。11:Cause I Love Youはオールドテイストな歌い方が面白い。12:Fall In Love Againが一番良い意味でポップスに近いかな。色はつけないけど、悪くない曲です。

youtubeでの再生回数を見ると本国でも無名に近いのだろう。投稿した人のVery Underratedという言葉が全てを表しているね。単に歌えるグループというだけなら、ここまで値上がりしてない。この歌世界の希少さ。それが2万円という値段になっているのだろう。8千円で買ってこのお買い得感はあり得ない。マメにチェックして1万円なら迷わず買うことを薦めます。

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Shaiは純粋なSEXというか、男と女が触れ合う部分の曲は無かったから。JodeiやSilkは分かりやすくていい。BoyzIIMenはマスマーケットに行き過ぎて個人的にガチコミットできたのはクリスマスアルバム。そんな意味では本作の07〜09の深さをもっているグループは、一つも無いじゃん。。そりゃ、ここまで深ければカルトになる。去年、Groove Uを聴きこんで、ボーカルグループに望む歌世界は全て見つけたと思っていた。まさか、その上を行く作品があるとはね。頭がくらくらするぐらいの衝撃。何度聴いてもexplosion:爆発じゃなくてexplore:探求の方がこの曲の歌世界に近いと思うのだが。だから、「昇華の先に爆発」とは書かない。どうみても爆発を表現している曲じゃないから。昇華の先に何があるのか、それはこの作品を聴きながら感じればいいと思う。
私の限定解は探検かな、あまり自信ないけど。。

 



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