Bobby Womack特集

「男に生まれた良さ」


Bobby Womackのカバーソングとして一番有名なのはFly Me To The Moonかな。アルバムタイトルにもなっているから。けど、僕より若い人は全員、エヴァンゲリオン版の印象が強すぎて、この曲には違和感を持つと思う。原曲に近いのはBobby Womackの方だと思うけど、初めて聴いた時にハマりすぎると、後から聴いた原曲が合わない事はある。個人的にはCurtis MayfieldのMakin' of YouはAngie Stoneのカバーの方が好き。アレンジは同じだけど、この曲は女性が歌うべきだと思っているから。男がカバーするなら元旦那(D')にして欲しいけど、彼にはその勇気があるのだろうか。

カバーソングをコアの曲として認定するのには勇気がいる。"Close To You"はFly Me To The Moonよりも有名だから。基本的に女性が歌う曲なんだと思ってた。現在の私のリスト(14697曲)の中で、この曲をカバーしているのはGerald-Tamiaのコンビとロンと、そしてBobby Womackだけ。Geraldたちはお互いが自身のアルバムに収録している(Stroke of Genius、More)から会心の出来だと思っているのだろう。けど、当時から嫌いだった。
ただ6:Close to Youはパス。一人ではセーフでも二人ならアウトって事はよくあります。これもそう。抑えるべき所を抑えてなくて過剰すぎる。もっと、さらっと流すこと で、こちらがぐぐっと出てくるモノがあるのにネ。デュエットしてるタミアの事は好きだけど、やっぱりパス。厚化粧すぎる女性を見てるような気分になる曲。
この10年前の文章はけちょんけちょんに書いてるなぁ(汗 けど、今聴いても結論は変わらない。
ロンのカバー(Here I Amに収録)は結構好き。ロンは細部の歌いこみ方が凄くて良くて。最初のEverytimeという単語とか、情感の込め方が素晴らしい。最初のClose to Youのフレーズに次のWhyの前に独自のアドリブ:「ワー」が入る。この良さ。

Close To Youが誰の歌なのか、知りません。けど、去年のGeraldよりもいい。
曲を作ったバカラックが参加しているから、これもBobby Womackと同様に正式版になるのかな。けど、やっぱり今まではCarpentersのカバーが耳に残っていたし、だからこそClose To Youは女性が歌うべき、女声に映える曲なんだと思ってた。これって日本人全員に同意してもらえると思っているのだけど・・。



だからこそ、Bobby Womackが1971年のCommunicationsで歌ったClose To Youを聴いた時はびっくりした。そもそも曲名も"Medley:Monologue, They Long to be) Close to You"で長さも9分。最初の5分は彼のトーク。そんな意味ではBobby Womack自身にとっても興味深い位置づけなんだろう。この歌でのBobby Womackの歌いっぷりを聴いていると、不思議と

男として生まれた良さ
を感じる。「Close To Youをこういう風に歌えたら、人生は幸せなんだろうなぁ、、」って素直に思う。彼のしゃがれた声やシャウトが想像以上にフィットする。Close To Youは淡々と歌いながら一枚一枚情感を積み重ねていく曲だと思っていたし、だからこそドラマチックすぎるGerald達の歌い方が嫌いだった。
 
そもそもClose To Youをデュエットしちゃダメなんだよ
これはどこまで同意されるのだろう。この前提に納得できなければ、この文章はまったくの無意味だ。というよりも嫌悪感かもね。僕がClose To Youをデュエットする人に嫌悪感を感じるのと同じように。これって凄くシンプルだけど、恋愛の根本なんだと思う。一夫一妻制/一夫多妻制とか、それと同じぐらいに世の根本だと思うな。Close To Youをソロで歌うかデュエットするかは。まあいい、Clos To Youをデュエットしちゃいけない理由はこれ以上書かない。住んでる世界が違うから。

「男として生まれた良さ」って、今まで感じたことあったっけ?
「女に生まれたかった」とも、「生まれ変わったら次こそは女になりたい」とも思ったことは無いけど、それと同じぐらいに「男として生まれた良さ」を感じたことは無かった。女性陣は生理の辛さを言う。けど、めんどくさいのは男も一緒なんだって。女性の方が月一回でリズムがシンプルでいいと思っているのは事実。男性の方なんて歳とともにリズムが変わるけど、それと生活リズムを合わせるのって、実は難しい というと二度と口をきいてもらえなくなるから女性に言った事はないのだけど・・・。

マッチョなのが男性なんだっけ?その世界観は共有してないなぁ。狩や戦に行くのが男? それって現代社会でも当てはまるのかな。
じゃあ古今東西で普遍なのはデカイぐらいの気もするけど、俺の友達みたいに渾名がアナコンダになるレベルなら「男として生まれた良さ」を感じるかもしれないけど、私は感じたことは無いです、ハイ。 だから、実は、今まで一度も男として生まれた良さを感じたことはありません。

だからこそ、このClose To Youの歌いっぷりは衝撃だった。
このシャウト、このアドリブ、このしゃがれ声。
Close To Youでこの表現をすること。
これこそがまさしく男に生まれた良さ。


なによりも彼の人生としてClose To Youが似合ってる。
当時からバッシングの嵐であっても、この歌こそが彼の正しさを伝えてる。

彼女は手が届かない女性。
だけど、真の困難を乗り越えれば手が届く


根本的にはシャウトもアドリブもしゃがれ声もコアじゃない。Bobby Womack自身が人生をかけて掴まえた女性なのだから、そのパッションの全てを一番表現しているのは、このClose To Youのカバーだと思う。

本人の曲にも傑作曲は山ほどあるし、90'Sのソウルフルな歌手は競ってカバーしてた。なのにそのBobby Womackのコアの曲をClose To Youとするのは後ろめたい。また2chでアホ扱いされるだろうなぁとは思う。けどいいや。「Close To Youをデュエットするのもアリ」と思う人達に構っているほど人生は長くない。そうじゃない人は、カーペンターズとロンとGerald-Tamia、それらと本曲を聴き比べれば言いたい事はきっと伝わると思う。9分をリピートするとさすがに間延びするから短縮版を作ったから少しの間、置いておきますね

1日3回が屁のカッパな10代で、この文章を読んでClose To Youを聴きこむならば、男として生まれた良さを、その先の人生で必ず体現できると思う。そのために。

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[2014/08/10]

Bobby Womackを聴きこむため、慌てて彼の全作品をそろえてます。
こんなマイナーな作品まで集める必要あるのか分からないけど、Amazonのレビューは魅力的。こういう音楽の聴き方をする人が、本当の幸せなリスナーなんだと思う。「終電近くの中目黒で仕事がうまくいかないときには励まされ、幕張で働いているときはビルの間を颯爽と歩きました。」とまで書く必要は良く分からないけど、俺は人に言えた身分じゃない(笑 

歌の記憶と場所の記憶。
誰も聴きこまない有名歌手のマイナーな作品。

こういうものが重なり合って、真の幸せが見つかる。このレビューが無かったら、流石にこの作品はパスしたかもね。
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とりえず現時点で、見つけた傑作曲をご紹介。

'One More Chance On Love'
こ ういう恋愛歌を探してた。途中のアドリブがタマラナイ。恋愛が終わった後でも一回戦の後でもマッチする幅の広さ。内向的な男の子は最初の時に失敗すると聞くけど、そんな場面でも届く深みこそがSoulだと思う。初めてじゃないかな、この場面でも流せると感じたのは。

一般的なBobby WomackのイメージならばWhat Is Thisとかになるし、確かにここも魅力的。
けど、やるからには、今まで誰も触れなかった部分であるべきだし、天邪鬼である必要は微塵にも無いが、己の志向性は曲げるべきではない。以前に紹介したAnd I Love Herもそうだけど、ここら辺を突き詰めればMarvin Gayeの時のAnnaのように、何かが見えてくると思うから。

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So Many Riversの1曲目: I Wish He Didnt Trust Me So MuchってCalvin Richardsonがデビュー作でカバーしてた曲ジャン。ここにあったのか。。Poet IIもCalvin RichardsonのBobby Womackカバーソング集に収録されてるAmerican Dreamが収録されている。やっぱり丁寧に集めないとダメだね。やっとCalvin Richardsonが選んだ基準が見えてきた。



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