Groove U - "Tender Love"

普段ナイーブ、ときどき吼える


やっと見つけた。長かった。Amazonで丹念に90年代のボーカルグループを探してよかった。レビューが無いから悩んだけど、新品は値上がりしてて中古はまだ安い。それだけで買ったけど、想像を遥かに超えた内容。

90年代のボーカルグループの真の吼える作品はIII From the SoulとJodeciのデビュー作のみ。Dru Hillのデビュー作はDo U Believeだけだから弱い。Jagged EdgeにUPの曲は無い。 けど、III From the Soulは筋肉モリモリ感があるし、Jodeciはやんちゃだから。ナイーブさも感じるシャウトをするグループは何処にも無かった。個人的にAmythは好きだが泣きが足らない。だからこそ心の奥底からガッチリきたのはタシャウンだけ。あの素で奥底に泣きを感じさせる吼えっぷりは最高。

90年からR&Bを聞いているけど、92年からオンリーだけど、94年に発売された本作を2013年まで知らない。なんでこんなに時間がかかったんだ? それは「普段はナイーブで、ときどき吼える」歌世界を求めるR&Bリスナーが殆どいないから。94年当時も話題にならなかったと思う。En-Wikiでも情報が無い。ジャケはベストを着ている姿がマナー的で、吼えるグループだとは思わない。お世辞にもジャケ買いできるモノでは無い。けど、中身は凄い。その中でも02:Old Becomes Newはイチオシ。リードだけじゃなくバックコーラスの吼えっぷりもナイス。III From the Soulでも吼えているのは二人。Jodeciもそうだね。けど、このGoove Uは少なくとも3人が吼える。声に微妙な泣きがあって、この感覚こそがタシャウンと同じ。特に最初のサビが終わった後に1:33からもう1人参加するんだけど、その吼えっぷりがナイス。純粋にK-ciに並ぶ。
III From the Soulのデビュー作はあれだけ有名なのに、本作は埋もれてる。雑誌の特集とか批評家の「オススメ作品」でも全く見たこと無かった。ここに足を踏み入れた時から、こういう評価軸が何処にも無いのがイヤだっった。皆が薦める作品に重ねるだけならサイトを立ち上げる必要はない。誰も褒めて無くても、だからこそ紹介しなくちゃいけない作品がある。己のコアを明らかにすること。後悔はいい。内省もいい。エロもいい。そういうのは二十歳を越してからでいい。中学生の男の子に一番聞いて欲しいのは、この吼えっぷりなんだと。

買った時はあまり気にしなかったグループ名だけど、これだけハマった後だと良く分かる。Grooveなんだよ。うちはリズムじゃない。Grooveこそがメインで、それはYouに繋がるんだと。このレベルのGrooveを純粋に声だけで作ってくれること。啓志さんがBrownstoneの2作目で「重厚なコーラスが生み出すグルーブ感」と表現してた。男性ボーカルグループでは本作こそがを同じ位置づけになる。そんな彼らの吼えっぷりが一番表現されているのが08:OH Oh UHH OH。有りえない吼えっぷり。タイトルから激ストレート。吼える時はトコトン吼えろを見事に体現してる。「晴れ時々曇り」じゃなくて、「晴れ時々雷雨」ぐらいのコントラスト。これが理想。残念ながらYoutubeには無いのだけど、この2曲あればシャウター認定間違いない。それ位にレベルが高い。

あまりに情報が無いので、とりあえずCDに載ってることを書いておきます。
・メンバーはD-Moe, Sceti-Bo, Tee-Ron, Joe D. Sharpの4名
・プロデューサはAbbey L. Ikeola, Rene Robinson, Craig Kallman, Dave Moss
・レーベルはBig Beat
→どれも全く知らないんですけど。。

アルバムタイトルの05:Tender Loveはミドルの傑作曲で、サビではちゃんと吼える。いいねーこの感覚。R&Bの男性グループを30枚以上持っている人ならば、この二曲でグループの凄さとアルバムの完成度の高さが伝わると思う。07:Groove With YouもYoutubeに置いてある。ちょっと音が悪い。このバウンス感は確かにNew Jack Swingだね。01:(Seek And You'll Find) The Kinda Richt Babyはそこまでこない。最初にアルバムを聴いたとき、一曲目では何も感じなかったから。2曲目になって、ついついまじまじスピーカを見てしまった。「あれ?あれ?なんだこの歌いっぷりは・・・」と思ったから。

06:Looking For Love (In All The Wrong Places)はタイトルだけで決まりじゃん。どれだけ本サイトがLooking For Loveというフレーズに拘っているかは皆さんご存知でしょう。昔作ったセレクト集ではR. Kellyの同名曲について「この曲が前半の山場かな。とことんDeepで、そして何より暗い。ワン・フレーズ毎に泣きを感じさせる声の表情が最高。男なんてのは最初はLoveに対して確固たるイメージを持ち得ないのだと思う。終った後に気づく。そしてLooking For Loveが始まる。それを感じさせるのが1番好きな理由です。」と紹介した。

このGroove Uの曲はあそこまでDeepじゃない。中学生でも聴けるライン。けど、名曲なんだよね。特にIn All The Wrong Placesっていう補足がナイス。学校も家もWrong Placeならばブラックミュージックに一直線。そうとしか言えない幼年時代で、かつヤンキーでもない人。そんな人がどれだけいるか分からないけど、そういう境遇の人にこそ本作の存在を伝えたい。俺のようにR. KellyのLooking For Loveまでいくな。あそこには後悔と内省が山積みされてる。このGroove UのLooking For Love目指せばいい。この曲こそが正しい道標。もちろん、どれだけ酷い幼年時代であっても二十歳越せば環境も含めて自分の責任だから。そこに気づかないと、余計に後悔の量が増えてしまうので気をつけてね。
 



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