Sylvia Powell - "Revue"

アフリカ大陸を俯瞰するような視線が魅力的


90'Sの傑作は全て集めたと思ってた。
けどLyfe Jenningsの作品で気になった夢人さんの全レビューを見ているうちに「アフリカ大陸を想起させる壮大で深遠なUKソウルの傑作」とまで言われて凄く気になった。深遠という言葉とこのジャケのマッチ感が半端なく。

SadeAshaCorneilleとアフリカで育った歌手は追っかけているし、Amazonで2人目が「この人のレビューはまず無いだろうと思っていたら、ちゃんとレビューしている方がおられたことは大変うれしく思った」と書いているしね。ここまで揃ったら買わない方が後悔する。

期待以上の作品です。お二人方が褒めているように最初の三曲の出来がいい。この3曲の時点でカルトクラシックに登録したい。

もしかしたら発売当初はSadeの亜流扱いだったのかもしれない。けど、聴きこんでいくとどんどん深い世界が見えてくる。もちろんSadeも文句なく深い。けど、深さの種類が違う。Sadeは突き詰めると恋愛感情が浮かんでくる。ところがこのSylvia Powellは違う。恋愛感情の少なさはLeela Jamesレベル。Sadeと比較すると一番似てるのは1st:Diamond LifeのSallyかな。いや、Sadeがもつ女友達への視線はSylvia Powellには無い。2nd:PromiseのTar Babyかも。4th:Lave Deluxeと3rd:Stronger Than Prideは恋愛感が強いから比較ができない。Sadeほどオシャレさを感じるワケではないし、リズムが効いてる曲の出来はいまいち。それでも亜流とは言いたくない何かがある。Sadeの1st、2ndはミドルで映えるが、

Sylvia Powellは哲学的なSlowで映える
哲学的なんて言葉を使ったのは、本サイトで初めてかもね。精神性が目立つ歌手にはこれまでナイーブとか内省的とかの言葉を使っていたけれど、そういう雰囲気じゃない。個別の事象を一つずつ検証している雰囲気は皆無で、だからこそ内省的とは言いたくない。恋愛を避けている雰囲気も無くて、だからこそナイーブも感じない。そもそも自分自身のそういう部分が引っ張りだされないから。「哲学的」なんて言葉は小難しく見えると思うけど、そういう意味じゃない。多分、僕が持っている語彙が貧弱なんだと思う。

感じるのは《俯瞰的な視線》だから。
アルバム全体としても、皆が褒める01:Butterflyも最初からガツンとくるわけじゃない。けど、何度か流していると自然と普段も口ずさむ。03:Ordinary Point of Viewはある意味で示唆的なタイトル。Sylvia Powellは視点の場所が普通と違うんだと思う。なのにタイトルはordinaryだからびっくり。このどこが『普通』なんだよ、おい(笑

ちょっと考え込む時に流れていると凄くピッタリくる作品で。
同じアフリカつながりで考えるとAshaは素の明るさと受容感が輝いている。Sylvia Powellは違う。「暗い」というワケじゃないが、考え込む時の雰囲気に近い。けど、Amazonのレビューのようにドライブでもいいかもしれない。個人的には街よりもある程度高い地点を走る道路=○○スカイラインみたいな道の方がマッチすると思う。根本的な立ち位置が俯瞰的だから。個人的にぱっと浮かぶのは伊吹スカイラインや富士山スカイラインだったり。

もしかしたら知性的という言葉の方が合うのかもね。
一般的な知性は分解志向が強いが、それは感じない。だから俯瞰的といいたいのだが。・・・こんな説明じゃ誰も納得してくれないのは分かってる。上手く言えない。けど、それ位に独自性がある。お二人は最初の3曲を推しているが、個人的には02:Perfect Dayは連結用で09:New Loveの方が良いと思う。タイトルにLoveって単語があってこのレベルか。やっぱり驚愕だ。アルバムタイトルが「レビュー」というだけの事はある。

「枝葉末節の話が多すぎる。最初は全体像から入れ。ハイ、書き直し」と言われて、「全体像かぁ、、、全体像ねぇ」とうんうん考えている時に一番ピッタリくる作品です。それは保障できるよ。会社で流すのは難しくても、家で持ち帰ってる時はぜひ試してみてください♪


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はっきり言えば、この作品を聴き込んだ人と数人で一時間ぐらいディスカッションしたいレベル。Amazonの中古の安さを見ると、一般的な評価も高くないのだろう。まあ、そういう結論になるのも分からない事は無い。キャッチーな曲が零だから。けど、社会人にとってこの手触りは手放したくないレベル。週末に自宅で作ってる資料の完成度への貢献を考えたら、文句なしに投資に値する。




コメント
こんばんは

ブログの内容と関係のないことを書いてしまうので申し訳ないのですが、来月に あの兄弟デュオCoop Devilleの
サウンド担当だったTrell Blazeが まさかのソロアルバムをリリースするとのことです
情報自体は1ヶ月くらい前から出てたみたいなので、すでに知ってるかもしれませんが一応コメントを書きました

アルバムタイトルが『Tokyo Night(邦題兼副題が『東京の恋人』)』なんで、
なんか不安ですが(笑)

こういうことってブログの最新にコメントすればいいんでしょうか?
  • Tour
  • 2012/11/25 10:52 PM

Tourさんこんばんわ

あんまり難しく考える必要も無いと思ってて、最終的に見た人の利便性が大事だとは思ってます。

「関係無い歌手のところに書いてあることで、出会いが広がる。興味が出る」という考え方もあるし、「なるべく同じ歌手のところにあった方がいい」という考え方もあるのかと。

単純にどちらがいいとは言えない気もしますので、最初に投稿する方の判断でいいんじゃないでしょうか。

古い記事への投稿であっても、私にはメールが飛びますし、Blog横のrecent commentを見てる人なら、新しい投稿があったと分かるので。


その上で、純粋に個人的な気分ではCoop DevilleとSylvia Powellは歌手のタイプがあまりに似てないので、Coop Devilleの記事に投稿していただいた方がいいかもしれません。ということで、今回は勝手に貼り付けて、そちらに書いておきます(笑
  • 若井寛
  • 2012/11/28 6:54 PM

説明と誘導していただきありがとうございます
メールが飛ぶと聞いて安心しました
以前も違う歌手のコメントを書いてた時『どっちがいいのかな』と悩んだので、聞けてよかったです
では続きはCoop Devilleのほうに書きますね
  • Tour
  • 2012/11/28 7:20 PM

いえいえ勝手に移して申し訳ございませんでした。

逆にTourさんにSylvia Powellを薦めておきます。Amazonで中古1円で買える時にぜひ(笑 タイプが合わなくても、いつか良さが見えてくると思うので。

最近は通勤途中はずっとSylvia Powellを聴いてます。聴けば聴くほど何かが見えてきそうな感覚。
  • 若井寛
  • 2012/11/28 8:23 PM

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