Lyfe Jennings - "The Phoenix"

「ネガティブ」と「泣き」が紡ぎだす後悔の心地よさ


今日、アルバムが届いて今2巡目。

なんなんだ、この心地よさは。R. Kellyは己のネガティブを全開に出来たのがR.で、光を出せるようになったのはチョコレートから。なぜLyfe Jenningsはこの2作目で両方出せるのだろう。5:Goodbyeは3回目のリピート

ピアノ一本の曲は昔から特集するくらいに好き。けど、どれも綺麗なんだよね。それがピアノonlyの良さだと思ってたのに、このざらついた声は何?このざらついた声に載るネガティブと泣きは・・・有り得ないレベル。Together Foreverは好きだった。若い青年が持つ一瞬の地点=エロ零の恋愛感が心地良くて。けど、もし15の時にこちらの曲を聴けていたら、その時点で自分のネガティブを治せたんじゃないかと、そう思ってしまう位の説得力。 いかん、こういう人のせいにする態度はいかん。いかんのは分かってるんだけど、あまりに有り得ない組み合わせ。「愚かなのは俺一人でいい」という態度がど真ん中すぎる。

Jaheimにはイイ意味で愚かさを感じない。Lyfe Jenningsにはネガティブから泣きまでの直球。それはR.にも感じるけど、あれは30歳近くの年齢感があった。Lyfe Jenningsは放火の罪で10年収監されていたせいなのか妙に年齢を感じない。まるでSisqoのimcompleteを聴いた時のようなの手触りで。

何を求めてR&B-Soulを聴くかは、リスナー側の決定事項なんだと思ってる。色んな切り口があってしかるべきだし、何かが正しくて何かが間違っているワケじゃない。けど、本サイトの切り口は昔から変わらない。本作も17:The Riverで参照しているように、「It's been too hard Living. But I'm Afraid to Die. Cause I don't know if something is beryound Sky」 なのに、状況が好転したら調子に乗ってアホやって、男友達には散々迷惑かけて、女の娘は散々泣かして、だから二つ目の底に落ちる。それこそがR.だし、Lyfe Jenningsの声は同じレベルに来てる。

07:Let's Stay Togetherは元歌が綺麗過ぎた分、こちらの後悔入り混じりの方が説得力がある。13.SEXは女性歌手が同性に向かって歌うのなら分かるけど、男で歌うのは珍しいね。この曲を聴きたくて買ったけど個人的には凄い感動まではいかなかった。男だからしょうがないかな。逆に15:Down Here, Up Thereはどんどん彼自身の中に入っていく感覚がナイス。

21:More Than a Girlは男性歌手が歌うタイトルなのかと思ってついつい調べてしまった。AALIYAHとAngieとToni Braxtonか(GirlじゃなくてWomanだけど)。そんな意味ではこの曲がSEXの続きになるのかな。25:Radioもいいね。


bmrのこの記事をみると、やっぱりそうなんだよね。MaryJ.を継ぐのがKeyshia Coleであるように、Lyfe Jenningsは王道を歩いている。誰を継ぐというべきなのか、それが分からないけど。。アホでなんぼのR&Bならば、このアホさと後悔の説得力がたまらない。R. Kellyは作曲能力が高すぎて、逆に何が王道なのか見えにくくなっている気もする。Kenny LattimoreやJavierはネガティブ無さ過ぎて、憧れるにはいいけど底からすくってくれる感覚は薄い。Joeもそうかな。作曲能力の高さと本質的な「いいひと感」は好きだけど。

Marvin GayeやDonny Hathawayを見れば一目瞭然。もちろんAnna's SongとWe're Still Friendであって世間一般で有名な曲じゃありません。「なんでわざわざこんな曲を聴かなくちゃいけないんだよ」と言う時点で、貴方はアホじゃない。聴かざるをえないのがリアルな現実だから。

Soulの女王を「アホ男に惚れた果て」と定義したら、それは大方のコンセンサスになると思う。けど、SoulのKingを「アホと反省の積み重ね」と定義しても、「なんでアホやるのよ」と反論されて却下される気もする。だから表だって王道とは言えないね。けどP2S2R&Bにとってはまさしく王道。Sisqoのimcompleteは1度目の底が無い分、70%程度の男性に届く。けど、個人的には1度目の底こそが欲しくて。。2度目の底にかすりもしないJaheimはそれはそれで素晴らしい。彼こそが偉大なSoulシンガー。そうであっても、個人的にはアホは少しぐらいあるもんだと思ってる。だって、おとこでしょ。

だからこそうちのサイトぐらいは「Lyfe Jenningsこそが王道を歩いている」と胸を張って言いたい。

いや、胸を張る話ではないね。そんなイイ話じゃない。それはわかってる。わかってるけど、このGoodbyeは名曲だと思う。28:I'll Always Love Youもそう。

自身が浮気して別に子供を作っておいて、奥さんが他の男を作ったら我を失ってDVに発砲騒ぎの果てに二度目のムショ行き。

「俺はこんなことはしない」と言う前に、自分の中にもそういう面が零じゃないことを見つめた上で、同じ道を歩まないためにこそ、彼の曲を聴くべきだと思っているのは事実。根源に近くなればなるほど意志のコントロールはきかない。なんでもかんでも意志でコントロールできると思う、その大前提がどっかで間違っていて、できることはこういうSoulな曲を聴きこむだけなんだと、そう思うから。


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聴く人によって大幅に評価が変わる作品。「愚かなのは俺一人でいい」に親和性があるならば傑作になること間違いなし。個人的には3作目よりも生(なま)な感覚があって、こちらの方が気に入った。過去の名曲の奪胎度合いも最高なんだよね。単純なカバーよりも上だと思う。根本的な志向性が合致すれば、23:Stingyとかも気に入ると思う。売れ線を全く狙っていないブレの無さが最高。このジャケもそう。格好はラッパーだがこの表情は違う。3作目に近いから。ちょっと泣きが入ってるところがいいね。




コメント
Lyfe Jenningsのファーストアルバムは、初めのうち大して話題にもならず(と思う)、なんとなく買って聴いてびっくり。でも、これがセカンド以降も続けられるか?と半信半疑の歌手でしたが、いい感じになってきましたな。
変わったところも出しつつ、イナたさが変わらないのは持って生まれたところが大きいのかな。これからのアルバムに対しての不安があまりないと感じさせる珍しい男だと思います。
  • 雨男
  • 2012/10/28 6:06 PM

「イナたさ」って初めてみたかも。ついつい検索してしまったです。仰るとおり、不思議と安定感がある歌手ですね。とりあえず、1stと4thを早く聴きたいですね。
今年までずっとノーマークだったのは反省してます。。
  • 若井寛
  • 2012/10/28 7:14 PM

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