Jennifer Hudson - "i remeber me"

「仕事が一番、男は二の次」の女性にオススメ


彼女がデビューした08年からずっと「00'sのFat&Deep」だと思ってた。もっとシンプルに言えば90年代と比較してMaryJ.Bligeに対応するのがKeyshia Coleで、Kelly Priceに対応するのがJennifer Hudsonだと。Jennifer HudsonはKelly Priceほど太ってないしあそこまでDeepじゃないけど、全体的に小ぶりした感じでピッタリだと。

Jennifer Hudsonに興味を持ったのは大ヒットした映画DreamgirlsのEffie White役。「映画出演の前にアメリカン・アイドルで名を馳せたけど優勝は出来なかった」とは聞いていたけど、改めてWikiを見ると
In May 2009, MTV listed Hudson as the sixth greatest American Idol and noted her exit was the most shocking of all time.
と書いてあるから、それぐらい選考過程が疑問視される状態だったんだね。

そんな不遇をDreamgirlsの役で跳ね返したのは素晴らしい限り。
「主役のビヨンセを食った」と賞賛された通りJennifer Hudsonが一番輝いてた。個人的に一番感動したのは、自分が付き合ってた彼氏がいつのまにか主役のビヨンセと付き合いだす。それを後から知った時のなじるように歌う場面。「きたーーーFat&Deep。やっぱり人生これでなくちゃ」と一人叫んでた。怒りの感情がシャウトに直結する、その流れの見事さ。人間が根本的に抱えている生の感情と音楽表現との距離。この距離の近さを求める態度こそがBlack Musicにハマった理由なんだと思ってる。Black Musicがメインの映画でTOPはレイ・チャールズを取り上げたRayだと思ってるけど、あの中でも一番感動したのはMess Aroundが生まれた場面だから。あの才能が生み出す乱暴さがたまらん。

だからもちろんデビュー作のJennifer Hudsonから聴いているのだけど、ずっと紹介が遅れてた。その一番の理由はFat&Deepの視線なんだよね。Jennifer Hudsonのデビュー作は01:Spotlightが期待通りのFatな曲で、05:What's Wrong(Go Away)は緑レベルのデュエット。確実にデュエット集に登録されるべき内容。なによりも最後がシャウトで終わる構成が最高。本サイトはよく曲の締め方にイチャモンつける事が多いけど、デュエットの曲の締め方としては最高だと思ってる。他にも09:Can't Stop The Rainとかイイ曲は揃ってるから本サイトの基準で80点は確実に越す。

それでも紹介が遅れていたのは、どうしてもKelly Priceのデビュー作と比べてしまっていたから。そりゃあの作品よりもぶっ飛んでたら怖すぎるのも事実なのだけど、あの作品を真に聴き込めば同じレベルの体験をもう一度したくなるのも事実なんだよね。それ位にHerは凄い。ここに気づいた時とJennifer Hudsonのデビュー作を聴いてたのが同じ時期だったから、余計に比較していたのかも。

そんなうちにこの2作目:i remeber meが発売されて、聴き続けるたびに違和感が生じてた。
その理由がずっと謎だったけど、先日やっとわかった。大前提だと思ってたFat&Deepの枠組みが間違ってた。確かにDreamgirlsではそんな役柄だったけど、そもそもこのジャケの通りスリムになったしね。もちろん声量の大きさとか歌い方がファットなのは変わらないけど、もっと大事な点として、Jennifer Hudsonを突き詰めていっても恋愛Deepは浮かんでこない。「あ、ちがうんだ」と気づいた瞬間は3年以上の誤解の長さに愕然としてしまったです。

Soulレベルでの痛みが見えない
恋愛における痛みってどう突き詰めていっても自分に跳ね返ってくるんだよね。「あんな男はクソだった」と結論づけても「じゃあなんで、そんなクソと付き合い始めたの?」と内省した瞬間に痛くなる。「男を見る目がなかった」のか「私ならば改心させられると思った」のか理由は様々だけど、その結果は目の前にあるのだから。トコトン相手をなじってダメ出しする。けど、そのシャウトがMAXになった瞬間に自分自身の痛みが見える。これこそが恋愛Deepな曲だから。この流れが、どうしてもJennifer Hudsonには見えなかった。って、別に非難しているつもりはありません。想像以上に女優としての才能を持ち合わせている事だし、恋愛Deepなんて好き好んでやる世界じゃないから。

01:no one gonna love youは恋愛の枠組み。だからこそFat&Deepだと思ってた。けどサバサバしてるんだよね。「Deepならばno oneという単語に怨念が出る」とまで言えば言いすぎになるけど、そういう雰囲気はゼロには出来ない。そこを超越した世界をSparkleは2作目で歌ったけど、これはsomebady elseだから。だから僕はno oneという言葉を使ってこのサバサバ感が出る時点で恋愛Deepじゃないと言いたい。

02:i got thisや03:Where You Atはリズムが効いてるミドルだから仕事に向かう女性が行きの列車/車の中で聴くのにピッタリだと思う。Where You Atは歌詞的には恋愛だけど、Whereに探している感が無い。04:angelは「仕事で価値を掴み取ろうとする情景が一番似合う」と思う。そして05:i remember meの重さ。

自己の重心を再確認すること
i remember youじゃなくてi remember meというタイトルなのは深い。バリバリ仕事をしている時期にたまたまた昔の恋人にあった。流石に心の中に波紋は生じる。二人とも大人になっていれば一回ぐらい食事をするかもしれない。けど、i remember youじゃなくてmeなんだよね。このmeは「貴方と付き合ってた頃の私」じゃないと思うな。「たとえ貴方と会った後でも私の今のスタンスは揺らがない」という意味でのmeだと思う。ちょっと飛ばして09:don't look downはかっこいいUPの曲。クラブ等ではしゃいでるような雰囲気が少なくて、仕事で活躍する女性に似合うUPの曲としては00'Sで最高だと思います。


ということで、本サイトがこのアルバムをどういう視点で捉えたのかは十分に説明できたと思います。別に「恋愛Deepの人に合わない」って言いたいのでなく、「恋愛はとりあえず横に置いている女性」に意外と合うと言いたいだけですが。逆に男の立場から言えば、上記の状況でご飯を食べた後に「最近、Jennifer Hudsonのi remember me聴いてる」ってメールもらったら「あぁやり直す事はできないんだな」って痛感すると思う。まあ世の中はそんなもんだから「新しい人探しな」の前に「目の前の仕事ちゃんとこなそう」ってアドバイスするけどね(笑 

こういうJennifer Hudson像がR&Bリスナーの標準からズレてるのは分かってるけど、個人的には4年目にしてやっと霧が晴れたから嬉しかったです。いや、単に自分が一人でFat&Deepだと思い込んでただけかも。。




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