The Isley Brothers - "Harvest For The World"

理解を望む男の終着点


The Isley Brothersの初期の傑作が"3+3 (1973)"であることはBlackミュージックの共通理解だと思う。その次が"Heat Is On (1975)"になるのかな。個人的には未だにグループサウンド時代のThe Isley Brothersは聴き込めてない。90年代からBack Musicにハマった立場としてIsleyといえばR KellyのVideo Clipであり、2000年のEternalだから。

RonとR Kellyの親子以上の信頼関係には惹かれるけど、その核にあるのが本作に納められている"At Your Best"だと思う。R KellyがこれだけRonに憧れている一番の理由がこの"At Your Best"なのは間違いない。傑作が多いIsleyの初期の作品だけど、本作は05:At Your Best、06:Let Me Downのためだけでも聴く価値がある。

AaliyahのAt Your Bestを100回以上聴き込んだ人にはお勧めのアルバム
AaliyahのAt Your Bestを彼女に聴かせたことがある人には聴くべきアルバム
それ加えて「お前は何も分かっていない」と言ったことがある人は本作に嗚咽するだろう

数字が上がるにつれてアホ度が急上昇する。私が上記3つのどれに該当するかなんて皆様には当然すぎる話でしょう(汗 最初に本曲を聴きながら書いてた文章は生過ぎたので、仕切り直してこの文章を書いてます。R Kellyとは愚かさを含めて底から共有していると思っているけど、このIsleyの元歌を聴くまで完全に勘違いしてた。

At Your BestはR Kellyがあの当時のAaliyahに歌わせた

Aaliyahの歌いっぷりが素晴らしく、Isley自体も知らないガキの頃に聴いたから、18年間ずっと女性が歌う曲だと思ってた。だから余計に△酷くなってた。けど、この曲は男性が歌う曲なのだ。

R Kellyは自分自身でこの曲を歌いたかったのだ。
だけれども、あの当時のR Kellyはこの曲を歌えるほどのSoulは持っていなかった。
だからこそ、何度もこの曲を部屋で流していたのだ。
それを聴いてたAaliyahが歌い始めて、R Kellyは衝撃を受けた。

「本曲の価値」「R Kellyがロンの何処に惹かれたのか?」「R KellyとAaliyahの間の関係」 これら全てを解くのは、この情景しかないと、そう思う。

なぜあの歳でAaliyahはこれだけパーフェクトにカバーできたのだろうね。14か15歳の時じゃん。その歳で26歳のR Kellyの事がどれだけ分かったのだろう。個人的には「単にR Kellyがロリコンだった」とは思いたくない。あの当時のAaliyahがここまでAt Your Bestを歌えたからだと思う。単に高音が綺麗とかそんなレベルじゃない。あの当時のAaliyahは何かを掴んでる。もしAaliyahが本曲をカバーしなかったら、いつかR Kellyは自分自身で歌っただろう。そしてAaliyahが若くして死んでしまったからこそ、R Kellyはこの曲を絶対に歌わないだろう。だけれども、若い頃からR Kellyはこの曲をロンと同じレベルで歌いたがっていて、この曲こそが相手に理解を望む男の終着点だと分かっていたと思う。


離婚の理由の上位に、必ずといっていいほど「性格の不一致」というのがあげられる。そういうアンケートや統計の結果を見るとき、私はとても不思議な気持ちになる。逆に、人間が二人いて、性格が一致するということがあるんだろうか。一致しないからおもしろいし、一致しないところに惹かれたり、そこを認めあったり、あるいは補いあったりするのが恋愛だろう。「性格の不一致」とはたぶん、「性格の不一致を愛することができなくなった」ということで、ならば「愛情的な問題を、何か客観的な事実におきかえようとしているようで、潔くないなあと思う。(俵万智:「あなたと読む恋の歌 百首」から抜粋)
相変わらず俵さんは鋭いことを言うね。この意見は全面的に同意する。けど、「性格の不一致を愛することが出来なくなった」理由はもう少し突き詰めてもいいと思ってる。というよりも逆照射して、「性格の不一致を愛する事」の中身だよね。それが一番大事じゃないかな。

「相手に理解を求める男は器が小さい」というのはシンプルな事実。
 「説明するのがメンドクサイ」のは根本的に気持ちが足らないから
 「うまく説明できない」のは言葉を覚える前の体験だから
 「端折って説明する」のは本人も思い出したくない部分が存在するから
 「本人も良く分かってない」のならスタートラインにさえ立ててない

ここまでが基本的な事実だとして、それでも「相手に理解されること」を求めるのならば、唯一の許されている形がある。それこそが、このAt Your Bestなのだ。本曲で表現されているSoulだけが答えであり理想であり終着点。これ以外の答えは無い。だからこそSoul Music。

そして、このAt Your Bestは続く06:Let Me Downと連続で聴くべきなのだ。
このLet Me Downにヒントがある。というよりも終着点に行くための道筋がある。18年間ずっと愚かだった。最後のコアのピースを完全に裏返しにしてパズルを完成させようとしてた。けど、それ以外のピースは一つずつ埋めてきたと思ってる。だから3日前から聴きこんで色々と見えてきた。「相手に理解を求めない」ぐらい出来た人の道を目指すのも一つの方法。けど、やっぱりこれだけAt Your Bestに惹かれているのだから、ロンとR Kellyと同じSoulを目指したい。

そうであるならば「性格の不一致を愛する事」と「Let Me Down」の先に答えがある。この両者は、皆が思っている以上に近い。歌を聴けば分かるよ。At Your BestとLet Me Downを連続で100聴けば見えてくるものがあると思う。


最後に、あの当時のAaliyahがこの曲をパーフェクトにカバーできた理由。
若い男性にこれ以上書くのは本人のために良くないと思っているので、Let Me Downについてはこれだけで(笑 けど、若い女性のためには、というよりも若くして死んだAaliyahのために書いておく。彼女の凄さを明確にしておきたいから。

「理解してほしい」内容なんて追っかけても無駄だよ。色んな理由から本人が言えない事もあるし、そこを無理やり聞き出そうとしても逆効果になるから。男が素直に「理解されること」を諦めればいいのに、それはなかなかしないからセコイんだけど(笑 だからこそ、シンプルに「理解されたいという相手の気持ちを理解する事」

これだけで十分です。生じた原因を知らない限り理解はできないと思ってるから解けない空間に行っちゃうのであって、男側が「理解されたい」と思っているのなら、その「理解されたい」という感情だけを「理解」すればいい。その状態が達成できれば一年ぐらいで男が自分自身で解決するから。Aaliyahはここが見えていたんだね。Isleyの元歌まで聴いて、やっと分かったよ。





コメント
若井さんこんにちは。

読んでると前の別れた彼女の事を思い出しました。。

今思えば俺は器も小さくとても愚か者だったと思います。一時期、自分の中で納得いくまで彼女にしつこく突き詰めた事や問い詰めた事がありました。

今ではその時の彼女は俺に対して心の底から嫌だったと思ってます。

あの時の自分は勘違いだらけの馬鹿男でした。

あの時の俺はですかね。。

あの頃にコレがほんの少しでも分かってれば…

楽しい思い出もたくさんありましたが、あの頃を思い出すと、本当に彼女には申し訳ない事をしたと後悔だけ残ってます。。
  • KOTA
  • 2012/03/23 6:23 PM

必要以上に後悔を続ける必要もないし、後悔の念が湧き上がってきた時に無理に抑える必要も無い。

「後悔しないように生きているよ」があるべき態度とでもいうような風潮が多くてオカシイと思ってます。これについてはサイトの色んなところで書いているけど。

「前向きな後悔」ってある。
http://blog2.p2s2rb.com/?eid=12
その形を探しているだけのつもりだけど、初見さんには誤解されやすいサイトになってるけどね。

At Your Bestは究極形しかないから、ほんとlet me downを聴くべき。二十歳前後の頃ここまで書いているサイトがあって欲しかったから。とことん聴いた先の結論は人それぞれで、正しい/間違っているはそんなに関係ないと思ってる。正しい答えが唯一として存在するのでなく、正しい歩み方が大事で、この2曲を連続で聴くのが正しい歩み方。
間違いないです(笑
  • 若井寛
  • 2012/03/24 4:36 PM

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