Bobby Brown - "The Masterpiece"

ギラギラを取り戻せ


このジャケに加えてAll Is Fairが収められた。だから個人的には売れなかった前作:Foreverをもっと突き詰めた内省的な作品だと期待したんだけど・・・あれ?このロックな曲は? 曲を聴いてると旧車會が浮かんでくる。褒めているのか貶しているのか分からないけど、これが素直な感想。

10代後半でデビューしてスターになった男性が、脂の乗ってるキャリアピークの20代後半で発表するような手触りの作品なんだよね。こちらの想像と180度違う種類の作品だけど、ハマル人にはハマルかもしれない。今までのBobby Brownの中で一番近いのは大ヒットした92年のBobbyでしょう。

僕が前作:Foreverを好きだったのは、大スターなのにあくまでも無名プロデューサを連れてきて、売れ線よりも自身の素直さを突き詰めていた所だから。そんな意味では、この作品こそが2012年に43歳になるBobby Brownの現時点での素直さなのだろう。92年に二十歳前後だった人なら懐かしくなるかもしれない。

03:Get Out The Wayは結構ナイスなUP。サビでのコーラスアレンジメントがいい。若いわ〜〜。この曲なら28歳でいける。それぐらいに声も音も若い。音もエレキガンガンじゃなくてリズムが効いてるしね。そんな意味では全く合わない作品ではないのだけど。04:Damagedもやりたいことは良く分かる。05:Can't Give Upが一番押し気に満ちていて、このタイトルの通りなんだろうね。こういうノリは2005以降の若い歌手には有り得ないし、ジャンル全体がHipHopになっちゃって歌モノの分野では誰も該当する人がいない。そういう意味は貴重なポジション。というよりも、今の状況でこの場所に打って出たその意気込みは買いたい。06:Set Me Freeを聴いてると妙にユーロポップのノリが加わった最近のシーンを感じてしまう。個人的にはパスだけど、ボビーの今とはあったのかもね。

個人的に期待してた方向性に一番近いのは08:Exit Woundsです。このタイトルからくる。お互いに殴りあうような熱い夫婦にぴったりの名曲です。09:All Is Fairは確かにStevie Wonderの最高傑作のカバー。山あり谷ありの大スター人生の結論としてAll Is Fairと実感したBobbyの声は、若いときに内省で突き詰めたStevie Wonderの元歌よりも大多数の人に届くのだろう。それは一つの良い点だと思ってる。元歌をあれだけガンガンに聴いてあれだけガンガンに書いた立場から言えば、曲をドラマチックにアレンジしすぎで、感情が先行しすぎだと思うけど、それこそが入口になるのだから。そして10:The Man I Want To Beで元の雰囲気に戻る。このタイトルの通りで、これがBobby Brownの理想なのだろう。確かに往年の大スターだよ。

「最近の若い男性は大人しすぎ」&「昔はアホでも管理職になれた」
  と思って平日にストレスをためている40前後の男性
そんな人が休日に車で大音量で流しながらストレス発散するのにオススメ


15年ぶりの新作という意味では、去年のJohnny Gillの方が個人的には合うけど、このBobby Brownの方がイイと思う人も多いのだろうね。個人的にはそういうタイプじゃないけど、この心意気はかいたい。

なんにせよ今日初めて聴いたから、また理解が進めば追加します。




R Kelly - "Write Me Back"

彼が一番治したい事


思わせぶりなタイトルと言うべき?
ちゃんと意味を調べてようと思って検索してたら林剛氏のBlogを見つけた。林氏がBlog運営してたのを遅ればせながら知りました。R&Bの曲ってタイトルよりもサビのフレーズの方が大切だし、アルバムのタイトルも収録曲の中から選ばれる事が多い。だから真面目に考えるだけ損な事もあるけど、今回はちょっとひねってる。「R Kellyにしては珍しいかも」とは発売時に感じてた。

前回の"Love Letter"が凄く良かったから今回はレベルが下がると思ってた(汗。R Kellyの作品で連続で傑作だったのって"Chocolate Factory"と"Happy Peaple"の連続ぐらいじゃないかな。あとはいつも駄作?→傑作の連続な気がしてて、今回はパスと思ってた。

ところがAmazonで高評価だったので。ジャケも悪くないしとタイトルも気になってたのもあり買うことにしました。確かに皆様の言うとおり"Love Letter"を受けつぐ曲群。程よい感じで熱さが持続してて、アルバム全体の立ち位置がいい。前作を気に入った全員に薦めれるのは間違いない。01:Love Isから期待通りの曲調。02:Feelin' Singleって独身って意味なのか不明だが、曲はかなりいい。03:Lady Sundayもいい。最初の3曲で買ったことを満足できると思います。04:When A Man Liesもタイトルの割りにはいいんだよねぇ。

だんだん中盤にかけてだらけてくる気もするが、個人的に気になるのが10:Green Lightです。珍しいタイトルだけどSay Yesと同じフェーズだと思う。本アルバムの中ではPray=珍しく祈りが出てる点に惹かれてる。聴き込むとロンが浮かんでくるのも傑作曲だと思う理由。14:You Are My WorldはAmazonのレビューにもあるとおりマイケルジャクソンそっくりの歌い方が面白い。林氏のBlogでその中でとりわけ話題になっているのが“You Are My World”という曲だ。これはケリーがマイケル・ジャクソンに(と?)書いた曲のデモと言われ、ネット上で公開(リーク?)されていた音源の正規収録版。と書いてある、なるほどねぇ。

個人的には歌い手としてのマイケルはジャクソン5時代の方が見るべき点が多くて、青年以降はミュージックビデオにダンスの方がウエイトが強いと思ってた。けど、R Kellyが同じように歌って初めてマイケルの歌い方の特徴に気づいた。

独特の怒りを込める唱法
なんていうのかな、小節毎の最後に叩きつけるように歌う所がものすごくマイケルっぽくて。この怒りの感情はデンジャラスまででは見られないと思う。個人的にはInvincibleに近い。これだけパーフェクトに声の表情を合わせれるのなら、[You Are Not Alone]と同じレベルで二人の間で共有しているというべきかも。「マイケルの抱える怒り」ってすぐに思いつくのは対パパラッチか対親父な気がするけど、R Kellyも同じぐらい有名人だからどちらでもいける。個人的には対パパラッチな気がするが。

前作:Love Letterの続きともいわれる本作だけど、一番気に入ったのは16:One Step Closerです。Write Me Backって「僕に手紙の返事をくれ」が正しい訳だと思うけど、この曲を聴きこむと違う情景が浮かんでくる。それが冒頭の「彼が一番治したいこと」であり、Back(過去)のMe(僕)にWrite(書いてくれ)なんだよね。

もっと突き詰めれば「Step」
この歌を聴き込むと「もし一つだけWrite Me Backができるなら、あの頃のStepを治したい」と感じる。Green Lightとその点で連続している気もする。この曲を最初に聴いた時から、あれ?って感じてついついリピートしてしまった。R KellyはこれまでにもStepという単語を含んだ曲を発表している。Chocolate Factoryの[Step In The Name Of Love]もそうだし、Happy Peapleの[Steppin' Into Heaven]もそうだね。どちらも凄く名曲。この2曲の時点でStepという単語の重要度の証明になっていると勝手に思ってるけど(笑、この2曲は明るいんだよね。それは素晴らしいと思うけど、やっぱりR KellyこそがPlay&PrayなのだからPray=祈りまで出ないと最深部とは言えない。今までどれだけ彼がStepと歌ってもTerritoryまでは浮かんでこなかった。今回は間違いなくそこが見える。

そんな意味では真に連続で聴くべきはセルフタイトルアルバムの[Step Into My Room]かもね。この曲は恋愛寄りだけど、よくよく聴くとエロくない歌世界はあの頃から結構気に入ってた。このレベルなら男性陣の30%には届く。RoomじゃなくてTerritoryまで行くアホは3%もいないと思うけど、自分自身がそこに該当すると痛感している人がいるならば確実にオススメ。僕があの頃のR Kellyと友達ならば、Write Me Backというタイトルが導くようにこのOne Step Closerを貸す。Territoryを抱える愚かさについて下手に色々と言うよりも「この作品でも聴いたら?」で貸す方がいいと思うから。個人的にはこの曲のおかけでTerritoryの真の解法(→解放)が分かった気がするけど、R.を聴きこんでいない人には意味不明かもね。Green Lightと連続で聴くか、Step Into My Roomと連続で聴くか、やっぱり本丸のTempo Slowと連続で聴くか、そこら辺は今後の課題で。


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ちなみにエリック・べネイの新作も凄く良かったです。こちらも前作の良さを受け継ぐ内容なのがナイス。今年は8月後半から10月までで富士山、北岳&間ノ岳、穂高と、1〜4位までの山に行ってくる予定なので、そろそろそれぞれの山で聴くリストを決めねば。9月中旬は友達の結婚式参加のためにカリフォルニアに行くけど、アメリカ本土だとまた聴くリストに迷うなぁ。アメリカは5年ぶりなので楽しみ。羽田発JALにしたけど、よくよく考えたらアメリカの飛行機会社の方が座席で本土の選曲を味わう楽しみがあるから、ちょっと失敗だったかも。。

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いかん、寝れん。4曲リピートなめてた。。
軽い気持ちで寝る前にGreen Light, One Step Closer, Step Into My Room, Tempo Slowの4曲をこの順番でリピートしたら寝れなくなった。びっくりするほどにこの順番がはまる。いや、多分、スタートはStep Into My Roomだと思うのだけど、One Step Closerとの連携がピッタリで一周ごとに螺旋階段を下っていける。

去年のLove Letterで提案した「You're Body's Callin'-Remix→What I Feel/Issues→本作の3曲」もかなりガツンと来たけど、それ以上かも。明日も会社なのに2時はヤバイ。なんでTempo SlowとGreen Lightの連携がこんなにいいんだ?そこも不思議だったりする。

One Step Closerを初めて聴いた時から何処かで懐かしかったけど、4曲連続を3回繰り返して聴いてやっと分かった。このOne Step Closerは僕が思うR Kellyの最高傑作:Youに繋がるんだ。本作の後半4曲は追加で収録されたというけど、You Are My Worldだけでなく4曲全部が過去のストックから選曲したんじゃないかな。聴けば聴くほどYouと同時に作った気がしてくる。もしかしたら、いつかR KellyはYouをちゃんと収録するのかもね。そのとき、彼がどんなアルバムタイトルにするのか、それは凄く興味がある。

どれだけ有名になってどれだけ偉大な歌手になってもR Kellyはテリトリーを歌った時点で愚かな男の代表だし、どれだけ治っても絶対に許してもらえない事を何度も重ねてきたと思う。その愚かさをとことん聴きこんでた自分は、同じぐらいに愚かだったと言われても否定はできない。マイナスとマイナスがプラスになるのなら、人と曲の間にもそれがあってもいいと思うし、それが可能なのはやっぱりR Kellyとの間だと思う。僕はディアンジェロとは出来ないしK-ciとも出来ない。けど、R Kellyとは出来ると思ってる。それがOne Step Closer&Youです。もっとはっきり言えばこの曲のサビの通りOne Step Closer To Youなんだろね。

寝ます。




2012新作

[2012/12/29]
もう年末ですね。結局、今年はBobby BrownとR. Kellyの2作のみ。購入したけど投稿できてないのはAngie StoneとEric BenetとBobby WomackとTrell Blaze (Coop Devilleのメンバー)とQ Parker(112のメンバー)かな。投稿自体は88〜142だから単純計算で55個。1年=52週なので投稿数はそれなり。Blogの投稿も100個を超えたのでそろそろ年末アンケートをしたいのだが、その設定をする時間がない・・・HP時代に実施した時は色々と参考になるご意見をもらえて非常に良かったのだが。。来年もこのペースを維持するのは無理だと思うけど、オススメしたい作品のある限り、時間のとれる限り続けていきたいと思ってます。2012積み残しをざっと紹介します。時間がとれたら個別投稿したいものも多いのだが。

LVは急遽個別投稿で。

Angie Stoneは、、正直に言うと迷ってる。10回以上は通して聴いたけど、何を求めているのか自分の中で混乱していて。2作目3作目が強烈すぎて、さすがにそんな状況じゃないのは当然だけど、なんていうのかな。。明るいUPが多くなったから「新生Angie Stone」といった雰囲気。今までDeepさが合わなかった人には逆にオススメできる作品だと思う。12:I Can't Take Itや13:Push N' Pull等に惹かれるのだがこれが赤色なのか緑なのかそれが分からない。素直に言えば、もしかしたらAngie Stoneごと流したいのかもしれないし、聞き続けるほどに混乱してくる。本気で聴きこんで地面が割れるのはイヤだからなぁ。それでも14:U Lit My Fireは緑なんだよね。Fireですよ。ファ!イヤー  ジャケの良さに見合った作品だと思ってます。

Eric Benetは傑作だった前回と同じレベルの完成度。2作連続でこのレベルならば彼は完全に治ったのだろうね。そう断言できるほどにナイス。01:Harriett Jonesからカッコいいミドルで。02:News For Youは前回の傑作に繋がる明るさ。03:Real Loveは前回の最高曲と同じレベルを達成してます。綺麗なファルセットを使いこなすようになったなぁ、としみじみと。単に綺麗なだけじゃないんだよね。突き詰めると泣きと明るさがある。この深みがたまらない。04:Runninもそう。前回の03,04曲目と同じレベル。焼き直しという意見もあるかもしれんが、このレベルが持続するなら文句は零です。個人的には5曲目からがあまりハマらなかったので、個別はアップはしていませんでしたが、06とか07とか気に入る人も多いと思う。09:Come Togetherじゃないかな。この曲が後半の核になるべきだと思うが、まだちゃんと見えてない。ピアノが綺麗な12:Here In My Armsがなんか聴き込めないんだよね。。ファンの反感買うこと覚悟で言えば、この曲は何かが足らない。どれだけ前半で傑作曲を作ろうとも、このレベルならば俺はArmsには行かないね(って男だからもともと行かないけど、それを横に置いても) 曲を綺麗にドラマチックにしようとする意識が強すぎて、「君を傷つけるかもしれないけど、僕は来て欲しい」という感情が弱い。Eric Benetはそう言う義務があると思っている僕はファンではないのだろうけど。。


Bobby Womackは別途、投稿できない理由を書いたので。Trell BlazeとQ Parkerは発売してまだそんなに時間が経ってないので。内容としてはこちらでTourさんと話している通りです。112が好きで、個別のソロ作までは手が伸びてない人もQ Parkerは本気でオススメしておきます♪


あ、そうそう、忙しくて年末年始はの投稿はこれで終わりなので、新年を迎えるための富士山の写真を置いておきます。昔の五銭札の図柄にも使われた愛鷹山からの富士山です。
こちらの早朝の方がいいかな。これは朝6時ごろ。こちらが7時過ぎです。朝日のためにテントはってよかったです。この写真は御殿場アウトレットから車で1時間以内、階段を上がって20分で行ける十里木高原展望台なので、もし静岡東部に観光にくることがあったらお勧めです。ちなみにそのまま登って越前岳も3時間程度なので、山登りとハイキングの間ぐらいのレベルだから、スニーカーでも行けるよ。その先の鋸岳進入禁止なので薦めませんが。今回(11月)、初めて鋸岳に行ったけど鎖場とか色々と楽しかった。やっぱり愛鷹山はホームだね。神奈川に引っ越しても、そう思う。神奈川の名峰大山はいつか行かねば。


[2012/10/12]
もう10月も2週目ですね。待ち望んでいたKenny Lattimoreの新作はいつの間にかAmazonのページも無くなったのだけど、これってお蔵入り? かなりショックなんだが。。

9月から職場が変わって昼休みに歩いてDisk Unionに行けるようになった♪ そんな生活って初めてなのでついついフラっと寄ってしまってる。ちょうどATLANTIC1000のキャンペーン。11/7にはBlue Magicの2作目、3作目がでるので、これは買わねば。

ちなみにL.V.の新作は買いました。Angie Stoneは注文中。L.V.はそのうちサイトUPするかも。


[2012/06/03]
気づいたら2012年も半分過ぎてしまった。。
今年発売の新作って一枚も買ってない・・・。去年の棚卸や5CD、そんなうちに半年過ぎてしまった。Rhythm Nationの新作リストが更新されなくなってから、どんどん自分自身も情報に疎くなるなぁ。個人的に気にしてるのはMonicaEric Benet。両者とも前作が傑作だった分、新作のパワーは下がると思ってる。MonicaはBrandyとの新曲がいまいちこなかったし、ジャケ的にもちょっとパスかな。Eric Benetのジャケは期待できるのでこちらは買いかも。

それより今一番期待しているのがBobby Womackの復活作です。ジャケもいいけど何よりこちらの記事のメイキングビデオ。Bobby Womackの幸せな表情がたまらない。見てて泣けてくる。ならば作品を聴けばもっと泣けるだろう。よっぽどいいチームとめぐり合ったんだね。インタビューでのBobby Womackの一言一言がぐっとくる。現在、YouTubeで聴ける曲の中ではDayglo Reflection (feat. Lana Del Rey) が一番、Soulを感じる。新作が待ち遠しいって随分と久しぶりの感覚です。

SWVは90年代から聴いてなかったからなぁ。
とりあえずこれぐらいかな。何かオススメがあれば教えてください。

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ちょっとまってよ==。ADさんに教えていただいたBobby Brownの新作のジャケがあまりに良かったのでこちらに書きます。ジャケを見た瞬間、別人かと思ってしまった。それ位の衝撃。はっきり言うけど、「他の人は違う曲を好きといっているなぁ」っていう感情はまだまだ。本当に好きなら、「この作品を好きというのがぼく独りであっても構わない」という心情になるし、あまりに好きだとネガティブコメントを見る気も無くなってサイトでPushする思いも浮かんでこない。もちろん冷静にみればこの想いは個人的であって広がらないと分かっているから、薦めるのが悪いという気持ちもある。

ここまでパーソナルな作品はそんなに多くない。10作も無い。今思い浮かぶのはBobbyのForeverとShaiのDestinyぐらいだし(Tommy SimsはPushする)、だからリンクも張る気も無い。けど、まさかあのForeverのジャケを越すとはね。普通だったらYouTubeでチェックぐらいするけど、一番最初に耳にいれる音があのレベルじゃいやだ。ということで、YouTubeのチェックなしに予約です。

そういやネットで「ホイットニーはボビーと知り合う前からドラッグにハマってた。いい歌を作るため?に家族が薦めたんだ」って書いて記事をたまたま見つけたんだけど、これはどれだけ本当なんだろうね。その答えはこのアルバムの中に探す。昨日、No One Else Come Closeについて書いたけど、自分にとって同じ意味を持つのがMy Placeだし、それは「木洩れ日の召喚」に書いたから。







L.V. - "Still L.V."

50代で有りえないほどの恋愛感


傑作だった前作よりはさすがに下がると思うけど、フェーズが変わっているだけで同じぐらいのレベルと捉えることもできる。04:Memoriesから恋愛感が強くなるんだよね。05:Can't Waitはいいなぁ。手触りが切なくて本当に1955年生まれ?と思うほど。50代でこのアルバムを聴きこめる人は心が若いのだろうね。10代でも共感できる曲に仕上がってる。それが全体的な感想です。

そんな10代も06:Not to Blameを聴き込むと泣けてくるでしょう。今、10代じゃなくても好きが強くなるほどに非難も増えるのが10代の特徴と痛感している人は今すぐにでも買っていい。

07:Say Oh
ですよ、うちは。いい曲が多いからインフレしそうだが、それでもこの曲に緑つけます。Say YesじゃなくてSay Ohというタイトルが50代なのかもしれない。3:01という曲の短さがショックなのだが、これだけ短い曲にはそれだけの理由があるのだとも思ったり。08:Coincidenceは有り得ないタイトル。「偶然の一致」がこれだけ不安感前面とはね。びっくりです。一般的には暗い曲という位置づけだろうが、個人的には不安感は必須(不安を感じない恋愛は本気じゃない)としておきたい。

09:Don't Give Upもタイトル通り。こういう曲で説得力が出るのが50代なんだろうね。10:I Rememberもレベルが高い。11:Still Gonna Love Youは、タイトル的にコメントをパスで。ジャケはモノトーンなのにこの恋愛感は何なんだろう。と、ジャケを見ながら聴いていると不思議になってくる。この表情もそう。幸せさは感じない。視線の角度が気になる。

50代と10代のリスナーの意見を聴いてみたい作品です。
Amazonで「捨て曲なし」とレビューしている、その感覚は良く分かる。

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[01/04]
Freddie JacksonのFor Youと比較するとより性格が分かると思う。Freddie Jacksonの方が一歳若いんだね。あちらの作品も傑作曲が多いけど、雰囲気はエレガントなんだよね。VCもそういう作りだったから。その点でこのL.V.は真摯さの方が強い。それが妙に若さを感じる理由なんだと思う。10代の男の子がDozen Rosesは有り得ないけど、このアルバムの収録曲はしっくりくると思うから。歌を聴いて年齢を当てるクイズをしたら、とても50代とは思えない。逆にFreddie Jacksonの方は40代以上の雰囲気だから。




Q Parker - "The MANual"

「理想の男性」に近づくために


R&Bでは珍しく凝ったアルバム名だと思う。そもそもアルバムにTheがつく事も珍しい。manualならばマニュアルだけど、わざわざMANualと書くのだからここに本人の訴えたい気持ちがある。一般的に-ualという語尾は形容詞を作るものだけど、他にも形容詞を作る語尾はあるのだから。その中で-ualを選んだ思いは単純な語呂だけではないと思う。

何よりも驚いたのは112の影がないこと。普通ソロデビューって、いい意味でも悪い意味でも所属グループとは違ったカラーを打ち出そうとするものだけど、それを感じない。もちろん10曲目ではCupidをカバーしているのだから112の色が全く無いわけではないのだけど、自然体なんだよね。「本人がやりたくてもグループ内では出来なかった事」を打ち出すのがソロデビュー作なのに、この手触りは何だろう。これまでのソロデビュー作は「グループ時代の作品より幅が狭くなった」と感じる事が多かったのに、この良曲の多さは112の1stの次に気に入った作品。それが本サイトの結論です。

01:The Conversation Introから期待通り。やっぱりBoyzIIMenよりもナイーブ色が強かった112だから、1曲目はピアノオンリーの方がうれしいのは確か。feat. Crystal Nicoleで、男女の掛け合いの曲だが、Q Parkerの声がいいんですよ。112時代は注目してなかったけど想像以上です。02:Show You HowはリズムのあるSlowな曲で完成度がハンパない。

03:Belongs To Youと04:All About Youは個人的にタイプじゃないけど丁寧な作りだと思う。05:Yes Interludeは艶かしい女性の声が印象的だが、思った以上にエロくない。このQ Parkerの声だね。太いとか温かみがあるとかじゃないのだが、妙にかっこいい。Youtubeのコメントで海外の人がStrong Voiceと書いていたが、真摯さ=9、泣き=1ぐらいの手触りで。

06:Yesはちょっとエロく歌っているけど、それでもこのレベルか。07:How I Love Youはヒネリの効いたリズムがいい。プロデューサのSelasi aka The African Kidには曲作りの才能を感じる。Q Parkerもいい感じでラフに歌っているしね。09:Tow Of Us feat. Faith Evansは想像以上の完成度。112時代から良くFaith Evansとデュエットを作っているけど、あれらの傑作と同じレベルだと思う。Cupidの良さは当然として、11:Hold Meもかなりいい。

12:Betterは曲としてはイマイチな分だけ、逆にアルバムの性格が分かりやすく出ていると思う。他の112のメンバーのソロデビュー作を聴いてない身分では断言は出来ないが、もしかして112の内向的でナイーブな部分はこのQ Parkerが担っていたのかも。そう思ってしまう一番の理由が14,15曲目の存在。14:Just Usは曲の最初がQ Parkerという単語から始まる曲で、ある種のナイーブさが表現されている。一番の決め手は15:Completelyだね。

これこそがSwear
R&Bの文脈でSwearといえばAll-4-OneのI Swearが超有名だが、個人的にはあれは歌詞の方が強い。本当のSwearはもっと切なさが必要だと思ってる。その点で本曲は最高。0:30付近の歌い方が特にそう。恋愛においてcompletelyは有り得ない理想だが、少なくともそこを目指して自分を見つめ直す視線は必要。All-4-OneのSwearは若さで押し切る感が強かった。個人的には「いつまでたってもCompletelyにはなれない」現実が分かっている本曲の方が好き。

緑2曲に赤4曲あれば個人的には大満足。09はFaith Evansの助けもあるが、15は純粋にQ Parkerの良さだと思う。僕個人が持つ112への思いと、他の112ファンの人の意見がどれだけ重なるか分からない。けど112の「切なさ」が好きならば間違いなくこのソロデビュー作はオススメです。


アルバムタイトルの議論に戻る。
最初にタイトルを見た時はちょっとネガティブ。そりゃねぇ、「マニュアル」なんてタイトルは偉そうだから。裏面の曲リストを見てタイトル曲が無いことを確認。これはちょっと期待。「マニュアル」なんて曲がある方が失望。Flac保存の時にMANualになって、「え、Amazonではmanualだったけど、こちらが本当?」と思った。

数回聴いた感想ではMANual=MAN+usualだった。アルバム全体として等身大の男性像を感じる作品だから。

あちらのサイトは
「できる」ことには  -able,  -ible 
「多い」ものには -ous
「なんとなくそんな感じが漂うわ~」っていうときは -ish
「傾向や特徴がある」ときには -ive
「何かに関する」ときには -ic, -ical

とまで解説してるんだから「-ual」もして欲しかった。。だから他の-ualの単語と比較する。
gradual、inidividual、actual、continual、spiritualならば、何かが見えてくるような。個人的には「-ual」→「名詞の中からコアを抜き出して形容詞にした」ような感覚をうける。

少なくともmanableは男としての押しが強すぎ。manousは男が多すぎて男臭い。manishって男性っぽい女性に使うような。maniveもmanicalもなんかなぁ。やっぱりinidividualやspritualに-ualが使われているから-ualを選んだんだろうね。

manualと被ったのを良しとしたのは「自分自身は理想の男性像を追い求めてきた」と言いたいからじゃないかな。それをアルバムの締めにもってきた15:Completelyとするならば、凄く納得できるんだよね。特に14:Just Usと並べて聴くと、その意識を強くする。

最終的に残ったのはTheがついた意味。
この世の理想の男性像は一つなのか。各自に各自なりの理想像があるのか。

個人的には後者かな。理想を求めることは、有り得ない事を夢想するわけでもなく、完全に手に入らないことについて悩むわけじゃないと思うから。HP時代でも紹介しているトルストイの「幸せな家庭の形は一つだけど、不幸な家庭にはそれぞれの形がある」という意見も分かるけど、「全てが揃う」ことを理想・幸せとするならば確かに共通の一つになる。けど、本当に全てを揃えることが必要なのか、と思うから。結局は、「揃える」のレベル感になるのだろうけど、個人的には「努力していればいい」と思いたい面はある。ならば、その努力の形が各自なりの個性になるのだと。

英語の解釈としてアリなのか自分の英語能力では判定できないけど、このTheは誰もが持ってるという意味での既知のTheでなく、「このアルバムで訴えている」という意味でのTheであり、彼自身の理想像だと思う。なぜかって、Just UsとCompletelyが連結しているから。この説明で何人が腑に落ちてくれるか分からない。唯一言えるのはQ Parkerの理想像は、いや努力と現実だね。それにどうしようもなく共感するから。その事実がこれだけ本作を絶賛する一番の理由です。

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YoutubeでみつけたNever Let You Goは未収録かサントラ提供曲かな。こちらもかなり良い曲ですね。Holding Onもそう。なんだ、この良曲の多さは。有り得ない。 holding onは似た曲を聴いた事がある気がする。サビの部分だけ一部拝借しているような。


以前にコメント欄でTourさんと話した
> ちなみに1stの10:I Can't Believeで低い声を披露しているのは誰なんでしょうか?ずっと気になっているのに分からないままで。
> 音質や録音した時の年齢が違ってるんで確実とは言えませんが何度も聴いてみて、おそらくQ Parkerかと

> 単純比較はできませんが112のメンバーのソロアルバムの中では総合的には一番かと
> あとメンバーの中で彼だけ何故グループの代表曲「Cupid」のセルフカヴァーを収録しようとしたのか少し気になりました


> Q Parker聴きこんでます。これは投稿ですね。聴きこむほどに味が出てくる。今の一言案は「気負ってないソロデビュー」かな。
> グループからソロに移行した歌手にしては聴き込むほどに不思議な手触り。けどこの一言案はこのアルバムの15%ぐらいしか捉えてない。けど、もっといい言葉を考えていると半年は投稿できないので。。


Cupidの謎は、考えておきます(笑

 



Ryan Shaw - "Real Love"

シャウトという太い筆で描く、穏やかな午後の風景


今週末はスキーなので簡単に。以下の2つをツイートしたので転写および補足
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やっとRyan Shawで緑曲を見つけた。05年以降では要注目のシャウターだと思っているけど、どうもデビュー作が馴染めなく。この12年発表のReal Loveに収められたEvermoreは最高。初めてじゃないかなHP作り始めてから、「木洩れ日の召喚」に追加したいと思ったのは。
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木洩れ日の召喚で訴えたい距離感って、結構難しくて。この適度に遠い距離感と、誰もそばにいなくても、それなりに自分自身は幸せで、けど、やっぱり一人ぼっちなのもつらくて、結局、こうやって人生は回ってくという事実。
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HP時代にいくつか個人セレクト集を作ってきた。ホントは「大御所・最後の恋愛歌」や「サイドチェンジ」もぜひ作りたいのだけど、まだ10曲分溜まってない。逆に作ったセレクト集の中では、「木洩れ日の召喚」が一番、なんていうのかな絶妙な曲を集めてて、該当する曲が少ない。2003年以降で、「あー、この曲を追加で収録したいなぁ」と思ったことは一度も無かった。Loversとかはそこそこあるのだけど。

それに、シャウトの曲では頭からその発想が無かった。苦しかったり求めていたりと、シャウトは「木洩れ日の召喚」とは背反だと思っていたから。けどこの曲だけは見事該当。個人的には奇跡といっていいぐらいの絶妙感

けど、基本的にRyan Shawは苦手だ(笑

なんで、苦手なのか上手く説明できない。だから、Jodeciのデビュー作から聴きなおしたい気分。とりあえず週末のスキーはマクナイトの1st以外にシャウター特集で滑ってきます♪ 





Eddie Levert - "I Still Have It"

失う事の無い熱さ



これまでも歳を重ねた大御所の傑作を聴きこんできたけど、本作が一番熱い。大御所である限りSoulを感じるのは当然だけど、エディーだけは有りえないレベルの熱さを感じる。42年生まれだから本作の発売時は70歳。70年代のO'jaysの作品と並べて聴いても違和感無いレベルの熱さは驚愕の一言に尽きる。

最近で言えばBobby Womackの作品も良かった。あの作品は全編を貫くカムバックのトーンが心を打つ。このアルバムはタイトルのI Still Have Itが示すように持続感がメイン。2001年のO'JaysのFor The Loveは重ねた年齢が生み出す優しさがたまらなくて、「ナイス・ミドルを目指すには必聴」と書いた。それから11年経って、本作には歳をとるごとに若返っているかのような熱さと勢いがある。

最初はmp3での発売だったけど、このレベルの歌手にそんな買い方はしない。ずっとアルバム発売を待ち望んでいたので遅れてしまいましたが、非常に満足。01:The Last Man Standingからくる。02:Get Over Itも凄い。UPの曲なのにリズムに年代を感じない。今聴いてもマッチするし、70年代といわれてもマッチする。流行の音を極力排除して、歌手の歌いっぷ りだけで組み上げているからだね。03:Lovelyも有りえないレベル。このタイトルの歌をこのレベルの熱さで歌うのか。




Blackkurrent - "Urban Soul"

ヒネった音に割り込む重い声



まっちゃんさんから教えても貰った本作。南アフリカのグループだから購入が遅れてしまったけど完成度は半端無い。10代でこういう作品に出会うとジャンル全体を本気で好きになれると思う。ミドルもスロウも申し分なく、ボーカルグループとしての声の種類も素晴らしい。全体として、00年代の男性グループの作品の中でTop3には確実に入るんじゃないかな。

ジャケはスーツ姿なのに音はちょっとヒネってる。そのギャップにびっくり。初めて聴いた瞬間にNate Jamesが浮かんできた。ヒネり方がVun Huntほどカルトじゃなくて、Dweleとかにも近い感覚。なのに所々でリードの声が割り込んでくるんだよね。この新鮮な感覚は今まで聴いた90年代や00年代ボーカルグループにはあり得なかった。もしかしたらテディーとアーロンホールが所属してたGuyこそがヒネったミドルの音と重いボーカルの組み合わせの先代かもしれないけど、20年前じゃ音の種類が全く違う。そんな意味でも、音に拘る人にも声に拘る人にも薦めれる激稀なグループ。さすがPヴァインが発掘して発売するだけのことはある。

シンプルに01:Simplify (feat Mingus)を聴けば音の特徴はすぐに伝わる。と言いたいところだがYoutubeには音の悪いライブ録音しかない。。これじゃ音の特徴は分からないね。本サイトは音派とは口がさけても言えないけど、R&Bの基本レベルなら分かってる。ここまで凄ければ音派でなくても分かる。それ位にナイス。feat Mingusだからラップの印象が強い。そういうタイプの曲なのに2分前後でボーカルが割り込んでくる。その感覚が凄く新鮮で。
 



Kenny Lattimore - "Back 2 Cool"

爽やかさと内省の交差点



本作がお蔵入りになった時はかなりショックだったけど、今はAmazonで8000円で買える。出品している方がどのように入手して、何枚持っているのかも謎だけど、これまでKenny Lattimoreの全作を持っているファンならば8000円であっても買う価値はある。前作のTimelessとは比べ物にならない完成度。Kenny Lattimoreに何を求めるかで、評価は分かれると思うが、個人的には
1st:Kenny Lattimore
2nd:From the Soul of Man
5th:Back 2 Cool
3rd:Weekend
4th:Timeless
この順序がアルバムの完成度だと思う。シャンテとのデュエット作は分類が違うから上手くこの順番に入れれないのだけど。

売れ線に躍り出たWeekendは別に嫌いじゃない。それ以外の作品の完成度が凄すぎるだけ。Timelessはイマイチ。自己の価値を見失っているかのよう。けど、この本作では見事にそれを取り戻している。確かにキャッチーな曲は少ない。アルバム全体的に内省感があって、彼自身の爽やかさもあって、本当に1stと2ndの中間点に位置する作品。

01:Beautiful Nowheresは攻撃的な音の割には内省的でびっくり。02:What I Must Doはシングルカットというか先行公開されていた。あの当時から名曲の評判だったけど、改めて聴いて納得。1stの頃と違って10代にまで届く色気は少ないかもしれない。けど、歳を重ねた渋みがブレンドされて、こういう曲こそが大人の指針となる。03:Blood, Sweat & Tearsが本作の中で一番傑作であり、Kenny Lattimoreの真の到達点。爽やかさと内省の極限。残念ながらJavierはこの道には歩かなかった。常に爽やかだけ。それをネガティブに捉えたくはないけど、お互い3枚以上の作品を発表した今、この曲をもって僕はKenny Lattimoreを上位としたい。1stだけならば収録曲の幅の広さでJavierの方が完成度が高いだろうね。2ndはお互い問題作だったがKenny Lattimoreの方が道を究めていた。3作目は甲乙つけがたい。両方ともキャッチー。Kenny Lattimoreの4作目はノーカウント。そんな意味ではJavierも次回作に期待できるのだけど、2作目の態度がこの時点で響いてくると思っているのも事実。
 
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